「股関節を柔らかくする方法」の記事更新しました。イラスト付きで解説してみました

【後脛骨筋の特徴と作用】ふくらはぎのインナーマッスル

後脛骨筋とは

後脛骨筋は、ふくらはぎの最も深層にある筋肉です。
表層の大きな筋肉、腓腹筋・ヒラメ筋の裏側に隠れています。

後脛骨筋は足首を伸ばす(底屈運動させる)筋肉です。

力が強くないので、踵を持ち上げることや、地面を強く蹴ってジャンプするためには、筋力が弱くて不十分です。そこで
下腿三頭筋(かたいさんとうきん=腓腹筋とヒラメ筋)の働きが不可欠です。

「力もないし、裏側に隠れてて大した役割を果たしてないのでは?」
と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。

後脛骨筋の働きは非常に重要

・腓腹筋・ヒラメ筋が働きやすい舞台を整える
・足首の力の調整
・土踏まずのアーチ形成に関わる
・姿勢や呼吸にも関連

役割は多岐に渡ります。

起始と停止

起始:脛骨と腓骨の後面、骨間膜

停止:舟状骨、内側・中間・外側楔状骨、第2〜3中足骨底、(立方骨にも広がる可能性あり)

筋肉がどこから始まって、どこまで付いているのかを覚えておくとよいです。意識しながらトレーニングすることによって、トレーニング効果がアップします。

詳しくはこちらをどうぞ →  意識性の原理

 

後脛骨筋の形状は
「羽状筋(うじょうきん)」といって、中央の腱から、羽のように斜めに走行しています。

ペラペラで薄い筋肉ですが、斜めに走行していることで「支える」ことがメインの役割をしています。

こんなイメージでしょうか。

縁の下の力持ちのような役割であり、インナーマッスルとしても大切な筋肉です。
つま先立ちをするときに最初に働く筋肉です。

 

後脛骨筋の作用

◉ 後脛骨筋の主な働き:足部の「底屈」「内反」

 

◉ 内側縦アーチ挙上
足底で縦、横のアーチを維持。

足部に体重をかけたときに、内側縦アーチが下降するのを制御します。
足部のアーチは、荷重による衝撃を吸収しています。

 

◉ 下腿(ヒザから足首までの部分)を支える
立つことや歩くことが楽に感じられるようになり、他の筋肉が働きやすい環境を作ります。
姿勢が良くなり、猫背や腰の丸さが軽減します。

 

後脛骨筋トレーニングのコツ

後脛骨筋は、身体の中心でバランスを取る役割をしています。

負荷を大きくかけて筋力訓練するよりも、筋肉の場所を理解して、微細な収縮を感じ取っていくようなイメージでトレーニングします。先ほどの【起始と停止】の図を参考にしてみてください。

「微細な収縮」とは、力を入れたときに、筋肉が「ピクッと動いたかな」というくらいの小さな負荷です。

大きな負荷をかけて、ガシガシ筋トレしている方は、物足りない感覚になるかと思いますが、
インナーマッスルを鍛えるコツは、低負荷で行うことです。

うまく実施できると、全身の骨格がバランスを取り直す方向へとシフトし始めます。

 

後脛骨筋トレーニング

◉ 踵を持ち上げる(踵が持ち上がるか上がらないかくらいの強度で)

1.  1〜4cm程度の段差(板や木材など)につま先をかけて立ちます。

2.  踵を床につけると後脛骨筋がストレッチされるので、数秒待ちます。待ってください。

3.  後脛骨筋を意識して、
つま先で床をグッと押し付けます。→  後脛骨筋の収縮を感じる(後脛骨筋のあたりがピクッと動いてる感じはありますか?)

4.  後脛骨筋を意識して、踵が床からほんのわずかに持ち上がる程度まで持ち上げます。それ以上は持ち上げずに緩めます。

5.  負荷は軽く、回数は多く実施。30回くらい実施したら一休憩。収縮した後は踵をつけて脱力。
1回ずつきちんと力を抜くようにします。
(足首の硬さに合わせて段差の高さを調整。最初は低く初めて、徐々に高くすると慣れやすいです)

 

 

◉ めちゃくちゃゆっくり歩く

後脛骨筋はインナーマッスルなので、素早い動きには働きにくいです。
めちゃくちゃゆっくり歩くのもよいでしょう。
歩くときに、踵が地面から離れるのを遅くする。
(後ろに蹴りだすのを遅らせるような、踵で地面を蹴りだすようなイメージ)

 

 

まとめ

後脛骨筋は下腿の中心に位置する筋肉です。
身体の中心で調整する筋肉の1つなので、姿勢や呼吸にまでも関連しています。

人の体は、中心に近い筋肉ほど繊細に活動することが多いので、筋力訓練も微細な収縮運動が有効です。

筋力訓練は強く実践することが良いというイメージが強いですが、インナーマッスルは意識を集中して、丁寧に実践するほうが大切です。

コツをつかむまでは難しいかもしれませんが、根気よく実践することをお勧めします!