筋膜リリースの感覚をつかむ練習方法【効果を出すためのコツ】

筋膜リリース(筋膜ストレッチ)のコツ

「筋膜リリースの効果的なやり方ってあるのかな?」

筋膜リリースはやり方次第で効果が変わります。
短い時間でもしっかりと変化を感じられるように「感覚」をつかむ練習方法をご紹介します。
この「感覚」がポイントになります。

コツをつかむと、大きく動かなくても身体を自由自在にコントロールできるようになってきます。心と身体がどんどん変化するのを楽しめますように。

筋膜リリースのメリット

身体がスムーズに動くためには、筋膜同士の滑りの良さ、伸びやすさ、ちょうど良い張り感が必要です。筋膜リリースはそれらを良くするエクササイズの総称です。

ストレッチの要素もありますが、筋膜同士の癒着をはがしたり、別々に滑り合うようにしていくので『リリース=解放』と呼ばれているのかもしれません。

その他にも、代謝や免疫機能がアップするというメリットもあります。

筋膜リリースをうまく行うと身体がスムーズに動くようになります。

 

具体的には、
・関節の可動範囲が広がる
・動きの軽さ、器用さ
姿勢やスタイルが変化する

など、その恩恵は多岐にわたります。

 

回数よりも筋膜が伸びる感覚

筋膜リリースのコツは「ジワーッと伸びる感覚を味わうこと」です。
伸ばすのではなくて、ジワーッと伸びる感覚を感じること。(微妙に違います)

筋膜を伸ばすと、張り(張力)を感じます。
その張りを強く作ると、緊張が硬さになったり、姿勢が崩れてしまうことになります。

筋膜には『護る』という役割もあるので強くやりすぎると緊張しやすいです。

リラックスして、伸びてるなーと感じたら、少しの時間それを味わって待ってみてください。

しばらくすると溶けるようにジワーッとゆるみながら広がりはじめます。(護る必要がないと感じるようにやさしい伸び感で待っています)

筋膜の線維の質が変化する

このリリースされて広がる感じは、筋膜の線維の質が変化することによって起こります。

筋膜の線維はコラーゲンとエラスチンが主ですが、粘りのある硬い質感から、サラサラした水の質感に変化するには少し時間がかかります。

コラーゲンで90秒くらい、エラスチンで30秒くらいから質感の変化が始まるので、それ以上の時間をかける必要があります。

 

緊張しすぎない程度の柔らかい刺激で時間をかけて待つことが必要!

体が元々持っている変化する力を信じて、待ちながら広がりを感じます。

僕は『方法や回数』よりも『感覚』のほうが重要だと思っています。ケガなく、適切に運動するためにも『感じる力』はすごく重要な能力です。

筋膜が伸びる練習方法

感覚をつかめるようになる方法として、最初は道具を使うことがおすすめです。

たまごブロック、またはクッションを使います。マクラでもいいです。
その道具によしかからずに、体で圧をかけないようにすることで、体が縮むことをセーブします。縮ませずに反対側の筋膜を伸ばします。

 

1. 体の横側の伸び
体の左側に用意したブロック(または枕かクッション)を当てます。

そのブロックはすごく柔らかいとイメージをして、つぶさないように(赤ちゃんだと思ってやさしく護るようにしながら)右の体側を伸ばします。

気持ちよく伸びを感じたら、30秒くらいやさしく呼吸をしながら広がってくるのを待ちます。

反対側も実践。
手を下げて行うと背骨の横から首にかけてリリースできます。

 

2 . 背中を伸ばす
お腹にブロックを当てて、やさしくつぶさないようにしながら背中の張りを感じます。呼吸をしながら自然に広がってくる感覚を待ちます。

 

3. お腹を伸ばす
両手でブロックを背中に当てて、そのブロックをなるべく押し付けないようにしながらお腹側の伸びる感覚を感じます。

片側を縮めないように保つと、自分が思っているよりも体が伸びないことに気づくかもしれません。

筋膜の伸張がストップしているということなので、そのまま待ってみてください。
体が硬い人、筋膜の萎縮がある人ほど硬く止まる感じがするはず。

 

継続することで筋膜がリリースするタイミングがやってくる

伸びる感覚に慣れてくると、気持ちよく身体が広がる感覚を味わうことができるでしょう。

硬ければ硬い人ほど、一回で何かを感じとることが難しいかもしれません。トラウマがある人、ストレスや緊張状態にある人も感じにくいかもしれません。

でも継続することで筋膜がリリースするタイミングがやってきます。体が「ゆるんでもいいんだー」と感じるタイミングを待ちます。

基本的にヨガはこの感触でアーサナをとることがおすすめです。

身体を縮める、圧縮することが少なく、痛めてしまうリスクも最小限にできます。痛みがあっても無理なく実践しやすいです。
柔軟性と必要な分だけの強さをコントロールすることができるようになります。