手術の傷跡をキレイにする方法【手術後〜抜糸後〜1年までのケア】

手術をすると、その後少しずつ自然に安定に向かいます。
骨折やケガであれば、回復に向けてリハビリは一生懸命しますよね。

手術をした後、意外に盲点なのは傷跡のケアです。

傷跡のケアは忘れがちですが、リハビリ同様に大切なケアです。
ケアを怠ると後々に影響してくるのですが、あまり知られていません。

この記事では、傷跡がどう変化していくのか?
いつどのようにケアをするべきか?をまとめます。

手術の傷跡のケアの重要性2つ

●  見た目のきれいさ
傷跡はミミズ腫れのように赤くなったりボコっとして、硬い厚みのある見た目になってしまうことがあります。最初はきれいでも、ケアを間違えると後からそうなってしまうこともあります。
ひどい時はケロイド(肥厚性瘢痕)になってしまうこともあります。

 

● 体の動きに影響する
傷跡は関節の動きを制限することもあります。
さらに、周囲の筋膜を長い時間微妙な力で引っ張り続け、体型や運動パフォーマンスに影響してきます。数年かけて起こるので、傷跡の影響だとわからないまま過ごすケースが多いです。

腰が丸くなったり、肩が凝ったりするのも、何年か前の傷跡が影響している可能性もあります。

そういったことを防ぐためにはケアが必要です。

 

僕自身の手術の経験と、リハビリの仕事をしているので、今まで沢山の方の傷跡を見てきたこと。
また、筋膜の特徴からハッキリと断言できます。

ケアをしなくてはいけない時期と手順があるので、面倒でも実践することをお勧めします。

 

手術後の傷の変化

手術による傷は、ケガと同じように徐々に回復へ向かいます。

手術した傷が癒合するまでの期間は、傷の大きさ・傷の深さ・傷の部分・体質・代謝などによって違いはありますが、およそ1ヶ月〜3ヶ月かかります。

一般的には
・手術から抜糸まで … 1週間〜2週間程度

・傷が癒合するまで … 1ヶ月〜6ヶ月
(代謝や傷の状態によって大分差があるようです。少なくても3ヶ月はかかると思っていいと思います)

注意したいことは見た目で安定したように見えても、見えない奥では変化が続くということ。傷跡の変化、修復は抜糸後も続きます。

傷が安定するまでは、自分でケアする大事な時期だと思ってください。

手術直後

手術した後は糸で縫合します。傷跡が閉じていない時期です。

傷を修復するために『肉芽組織』というのが形成されて、数日から数週間かけて傷が塞がっていきます。
だいたい数日から2週間程で、傷が塞がったら抜糸します。

最初の数日は、赤くなって熱をもったり、腫れて痛みがある炎症の時期です。炎症は、細菌などから傷口を守るための反応。悪いものではありません。

抜糸までは、冷やしたり、むくみ過ぎないように患部を高く挙上します。

瘢痕の形成

抜糸後、傷の接着はまだ不安定で柔らかいです。

傷口がきれいにくっついて癒合した後、肉芽組織は役目を終えて縮小していきます。その代わりにコラーゲンなどから作られる、白くて硬い組織が残ります。

これを「瘢痕」といいます。

皮膚の接着が不十分だと、3ヶ月から4ヶ月は発赤や硬化が見られ、6ヶ月から1年かけて瘢痕組織は成熟して、傷が軟化し徐々に目立たなくなっていきます。
でも赤さや硬化がそのまま残ってしまう場合もあります。

 

自分で行う傷跡をキレイにするためのケア

それでは、どのようにして、傷痕(傷跡)をケアすればいいのか。
気をつけることをまとめました。

傷跡を残さないためにすること

1.   傷口の固定(糸で縫うのもその一つ。抜糸後は傷跡専用テープで固定

2.   摩擦などの刺激を避ける(衣服にも注意。特に骨がでっぱっているところは注意)

3.   安静(術後必要以上に動かし過ぎない)適切な時期に適切なことをする

4.   乾燥を避ける

5.   清潔を保つ

基本的にはこの5つを気をつけます。

その他、間接的に気をつけることは

・大量の飲酒をしない
・長時間の入浴はしない

痛みが強くなる可能性があるので注意です。

 

ケアの方法

時期別にするケアの方法をご紹介します。

手術から抜糸まで

基本的に抜糸までのケアは病院で教えてくれると思います。
糸で塗ってるので傷口はある程度固定されています。医療用テープが貼ってあれば、そのまま入浴が可能。

もうこの時期から、筋肉の運動、関節の運動はしなくてはいけません。
でも、過度に動かしすぎることもよくありません。適切に優しく。
特に摩擦や外部の刺激、動かしすぎに注意です。

菌が入らないように清潔を保つ必要もあります。乾燥もしすぎないように気をつけます。

傷の洗い方

・石鹸をよく泡だてて、擦らずに泡で優しく触れるだけです。
・石鹸はしっかりと洗い流すようにしましょう。

洗い終わったらタオルで触れるように拭いて、乾いたら再びテープを貼ります。

 

抜糸後にすること

傷跡専用テープを貼ることをオススメ

【傷跡専用テープを貼る理由】
皮膚、筋膜には弾性があって、常に引っ張る力が働いています。傷口も開く方向に力がかかります。
傷が開くと傷跡が目立つようになったり、ケロイド(肥厚性瘢痕)になる可能性があるため、それを防ぐためにテープを貼ってケアをします

●  抜糸をしたら傷跡が開かないように不織布テープを貼りましょう。

まだまだしばらくは、傷が変化する時期が続きます。硬いものが当たらないように気をつけます。
衣服の摩擦や、サポーターや装具の摩擦もできる避けます。何かが当たる箇所には傷跡専用テープは特にオススメです。

●  いつまで貼り続けるの?
癒合」までは、早くても術後2〜3ヶ月くらいかかります。その間テープを貼り続けることをお勧めします。

「傷の硬さがなくなる」
「赤みがなくなる」
「かゆみがない」
こういう状態になるのが癒合の目安です。でも少し慎重に、長めに貼り続けてもいいです。

軽いマッサージを始める

傷口が硬くなったり、癒着してしまうことを防ぐためにマッサージをしていきます。マッサージもテープと同じくらい重要です。

  • テープ → 傷跡をきれいに保つため
  • マッサージ → 硬くなったり、癒着を防いで動きをよく保つため

と思っていてほしいです。

マッサージの方法は後から別で記事を作りますが、傷跡のマッサージは押したり揉んだりではありません。この時期は傷口が開く方向にはひっぱらないように注意します。優しく皮膚をスライドさせます。

 

6ヶ月〜1年経った後のケア

6ヶ月〜1年経って傷が安定したら、マッサージなどで硬くなった組織を積極的にほぐしていきましょう。
傷跡に向かって全身の筋膜が引っ張られて数年かけて全身の筋膜を引っ張って形を変えていきます。
それを防ぐには、硬くなっている傷跡をマッサージをして、筋膜に弾力を与えていきます。

この時期のマッサージは、少しずつ強さと時間を増やしてもいいです。
硬くなったコラーゲンの質が柔らかくなるには90秒くらい経ってからとも言われています。同じ箇所に対して90秒以上時間をかけてもいいです。
気長にやります。

深い部分でガチガチになっているようであれば、少し強く実践してもいいです。

*6ヶ月〜1年くらい経ってからも傷跡に対して過度な刺激を与えないようにした方がいい場合もあります。スポーツなどで、強い摩擦、強い締め付けなど、刺激が強いようなことがあれば、「その時だけテープを貼ろう」もありだと思います。

 

ぜひ参考にしてみて下さい。