傷跡が残りやすい(瘢痕がケロイド化しやすい)箇所と、その対処方法をご紹介します。
身体の部分によって傷跡が目立つように残ったり、瘢痕化しやすい箇所があります。
その箇所を知って、自分が当てはまる人はこの記事を参考にしてみてください。
このブログでは、術後のケアをオススメしていて、それは自分で行うことがどうしても必要です。
いろいろなケアの方法があるのですが、今回は特に『身に付けるもの』を考える必要があります。
当てはまる人はぜひ最後まで読んでもらえたらと思います。
傷跡がケロイド化しやすい箇所は
傷跡がケロイド化しやすい場所はどんな場所なのか?ポイントは3つ挙げてみます!
1. 骨の突起部
周りのものと接触が多くて外部の刺激を受けやすいです。特に骨の突起部分は硬いので、強く当たってしまいがち。
傷跡が安定していない時期に強い刺激を受けると、炎症が長く続いたり、傷跡がきれいに治りにくくなります。傷口が安定するまでは刺激を避ける工夫が必要です。
2. 衣服で締め付けるところ。摩擦があるところ
衣服や身に付けるものは、長時間、繰り返しの刺激や摩擦になります。動くたびに摩擦になっています。
お腹ではパンツのベルトやゴム。足元では靴下や靴のヘリで摩擦が生じてしまいます。歩くときには膝も衣服に擦れます。
リハビリの段階では、サポーターや装具などが傷に強く当たるようなことにも注意が必要です。
関節の固定が必要なこともあるので仕方がないときもあります。そういったときは傷跡テープなどは有効です。担当の先生とも相談してみましょう。
3. 関節を動かす時に 皮膚が大きく伸び縮みをするところ
特に最初の時期は過剰な動かしすぎと、そのときの外部刺激、摩擦に注意しましょう。
皮膚が伸びると、傷口が開く方に張力が働いてしまうかもしれません。
伸びた位置ではつっぱってしまうので、弾力がなくなってストレスをキャッチする余裕がありません。その時に外部から刺激や摩擦があると弱いです。
対策は?
そのような箇所にどんな対策ができるのか?を考えてみたいと思います。
傷跡テープを貼る
傷跡テープで対策することは、どの箇所でも当てはまります。
「衣服が干渉してしまう部分」
「すごく良く動かす部分」
いろいろな場面に共通の対策。
貼ってあると安心できるので、気持ち的にも安心感につながります。
傷跡テープの種類はいくつかあります。それぞれ特徴はありますが、どれを使っても対策になってくれます。
身に付ける衣服で対策
衣服は素材の質と形が大事です。硬い生地は摩擦が強くなりやすくてオススメできません。
伸縮性のある素材、形が立体的な服、柔らかい生地など工夫するとだいぶ違います。今はデザインが良くて機能的な衣服が多くあるので、探してもいいと思います。
どうしても身につけなくてはいけないサポーターや、運動に必要な道具などがある時は、傷跡テープがとても有効(必須と思ってもいい)。場合によっては、その上にテーピングを貼るでもいいと思います。
除圧する、弾力のあるもので対策
これはちょっと特殊な方法になるかもしれません。
突起している部分がどうしても当たってしまう時もあるかと思います。そういう時は、クッションやスポンジなどを利用します。
突起部が強く当たらないように、周りに少し弾力のあるものを当てて突起部を浮かせる。または部分的に強く当たらないように圧を分散。という方法もあります。
専用のものはないですし、場面も限られるかもしれませんが、そういったアイデアもあります。
具体的な箇所と対策をピックアップ
- 肩、胸
Tシャツや上着が擦れる部分です。それほど強くはないですが、長時間の刺激になる可能性があります。軽くて、生地の柔らかい衣服がオススメ。 - ウェストライン
パンツやベルト、ゴムなどの締め付け、摩擦が生じやすい部分です。ベルトをしなくてもいいような服や、柔らかめの生地、ハイウェストかローライズかなども関係するかもしれません。
ジーンズ生地などは硬いのでオススメできないかも。 - 鼠径部
内側ですが関節の部分でもあり、衣服が干渉しやすい部分でもあります。鼠径部を締め付けないような下着などで対策を。 - 膝
歩くときの摩擦がとても生じやすいです。膝はとても大きく曲がるので、干渉もしやすくて、傷の伸び縮みも大きいです。膝に対しては、ストレッチの聞いた素材や、立体形状になっている衣服がオススメです。 - 足部
靴下のゴム、靴のヘリ、靴が骨の突起に当たる部分などに注意が必要です。骨の突起部が多いですし、よく動きます。
靴の干渉の仕方はその靴によって様々。場合によっては安定したサンダルもいいかもしれません。
靴下も締め付けが少ないものや、長さなど工夫が必要です。
主に!という箇所をピックアップしてみました。
箇所と状態によって、工夫や対策を立ててみてください。
傷跡テープはどの部分でも共通です。どうしても何かが当たってしまうとき(サポーターや装具など)は普段貼らなくてもテープで安定させることをオススメします。