股関節は上半身と下半身を連動させる重要な関節です。
歩行、スポーツのパフォーマンス、動きのしなやかさに大きく影響します。
股関節の硬さは骨盤を締め付け、全身の不調につながりやすいです。
また、デスクワーク時の骨盤の前傾、後傾は、背骨の湾曲に影響します。上半身の姿勢、肩こり、腰痛、ストレートネックなどにも関わっています。
股関節を柔らかくすると、どんなメリットがあるのかを書いていきます。
股関節を柔らかくするメリット
姿勢が良くなる
股関節がしなやかに動き安定すると、骨盤が重力に対して正しい位置を取りやすくなります。
骨盤から上に伸びる背骨も正しい位置を取り、姿勢が良くなります。
O脚、X脚の改善
O脚、X脚の原因は、ヒザに起因するものよりも、骨盤の歪み、仙骨と腰椎の位置関係、股関節のアライメントに起因することが多いです。
特に人の体には微妙な捻れ(回旋)があることも多く、股関節の内旋、外旋はヒザの捻れにも大きく関わります。
骨盤の歪みを整える効果
股関節のインナーマッスル「外旋六筋」は坐骨や仙骨に付く筋肉です。
短縮、拘縮することで骨盤が圧迫されます。特に仙腸関節の微妙な歪みは全身の歪みへ波及します。
外旋六筋が自由に伸びて、筋肉が強化されると、骨盤の歪み解消にもつながります。
外旋六筋について詳しくはコチラ→ 【股関節のインナーマッスル】外旋六筋
下半身の筋肉が働きやすくなる
股関節に制限があると足に力が伝わらず、運動しても筋力が向上しにくいです。使われる筋肉、使われない筋肉の差が出てきて、筋肉のバランスに偏りが出ます。
内外旋はそれらを修正して、下半身の筋肉がバランスよく働きやすくなります。
代謝が上がる効果
外旋六筋が働くようになると、深部のインナーマッスルが連動して働くようになります。
インナーマッスルは脂肪をエネルギーにするので痩せやすくなります。
また、股関節の回旋運動がスムーズになると、歩いているだけでも全身が連動してウェストの回旋運動、股関節の伸展運動も自動的に出てきます。
代謝が向上し、ウェストのくびれ、ヒップアップも期待できます。
腰痛、膝痛、肩こりが良くなる可能性
身体の位置関係を正しく保つことで、痛みやコリを柔らげてくれます。
整形外科で診てもらったけど、痛みの原因がはっきりしないのであれば、物理的な歪みや関節の質に原因がある可能性が高いです。
股関節の柔らかさを作るには
「股関節がどうしても柔らかくならない人」は、まずは
内旋を柔らかくすることをお勧めします。
外旋六筋は硬くなりやすく、硬くなると内旋運動に制限が出ます。股関節の中心に一番近い筋肉なので、股関節全体の硬さの原因にもなってしまいます。
表層の大殿筋などは「弱化」「萎縮」しやすいことに対して、深部の筋肉は「短縮する」「硬くなる」傾向があります。
もしそうなっていたら、ストレッチの効果や、表面にあるお尻や足の筋肉を鍛えても効果が出にくいのです。
また、日常では疲れやすさ、腰痛、肩こり、猫背などになりやすく、スポーツでは足腰が安定せずバランスを崩しやすくなります。
股関節内旋について詳しく書いた記事はこちらです。
股関節を柔らかくする方法【どうしても成果が出ない人は股関節内旋から始める】