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【股関節のインナーマッスル】外旋六筋の役割と作用

  • 2019年1月14日
  • 2019年1月19日
  • 股関節

股関節のインナーマッスル【外旋六筋】とは

股関節の最深層に位置する筋肉【外旋六筋】
主に股関節を外旋させる筋肉で、短い筋肉が集まって構成されています。

そもそも日常生活では、股関節を外旋させる場面は多くありません。
働きそのものを、あまり顕著に感じる機会は少ないと思います。

外旋六筋が硬い人は、硬いまま生活できてしまいます。

しかし、この外旋六筋は、股関節にとって非常に重要な役目を果たしているため知っておくべき筋肉です。
人体の機能を考えると、トレーニングに取り入れることをオススメしたい筋肉でもあります。

 

外旋六筋の役割

外旋六筋の役割は大きく3つあります。

①股関節の外旋
②股関節の安定化
③関節の位置どりと重心の位置を調整

意外と知られていないかもしれませんが、股関節の安定を図るために非常に重要な役割を果たしています。

 

股関節外旋運動

外旋六筋は仙骨、腸骨と大腿骨の大転子までの間にある短い筋肉群。
短い筋肉で近位に付着するので、外旋するための力自体は強くありません。
大殿筋や腸腰筋には敵わないです。
どちらかというと、方向づけをしたり、動作の初動、軌道の調整へ関与します。
股関節が屈曲している時も伸展している時も外旋の運動が行えるように、六つの筋肉が連動しながら運動を起こします。

足が固定されているようなとき(床に立っているときなど)は、骨盤を回旋する運動に筋肉は活躍します。
特に内旋した状態から外旋するときに働きます。
立位で行うスポーツでは、足を固定して回旋する動作が多いと思うのですが、下半身を安定させつつ上半身を回転させる動きに対して、とても大きく貢献します。
外旋六筋がしっかり働くことで、下半身から上半身までの連動した回旋運動が可能になるんです。

反対に外旋六筋が働きにくい場合は、上半身の回転に頼ることになってしまいます。
格好も良くないですし、バランスは悪く、故障のリスクも高くなります。

連動したしなやかな動きを陰ながら支えてくれているのが【外旋六筋】です。

 

関節の安定化

深層の筋肉は、関節の安定にとって重要な役割を果たします。
深層の筋肉は関節の近くに位置しているので、モーメントアームが短くて、運動するためのパワーを発揮するのは不利。
筋肉が近位に付着することは、骨を回転させる方向よりも、骨を関節に引きつけて安定させる方向に力が働きやすいことがわかります。

そして深層筋は、その筋肉の作用とは逆方向の運動で筋肉が活動することも多く、主動作筋と拮抗筋が同時収縮をして関節を安定させています。

また、運動の制御としてブレーキのような役割も果たします。

 

重心をやや後方に保つ

外旋六筋は主に殿部の深部に位置して、姿勢を支える働きもしてくれます。
前屈みになったときに、フラフラしないように、重心をやや後方に保って安定させてくれます。
(バスケットボールの選手が体がぶつかったときに倒れない、スノーボードで前傾しているが姿勢を保つなど)

また、中心軸に集める力を制御し、次のアクションにつなげるときにも、力を伝達することに貢献します。(股関節内旋方向で運動軸となる中心に姿勢を安定させて、外旋方向で運動を起こす。野球の投球やスウィングなど)

 

『外旋六筋』6つそれぞれの特徴と作用

梨状筋 

 


【英語】piriformis:西洋ナシ形の

起始 ー 仙骨の前面で、第2〜4仙骨孔の間と外側、大坐骨切痕の縁
停止 ー 大腿骨の大転子(尖端内側面) 

【主な作用】
股関節外旋、外転、伸展、股関節の安定、足を固定した時は骨盤の回旋

【特徴】
梨状筋は、足を固定して体を回旋するような運動(骨盤の回旋やその連動)で、活躍する筋肉です。立位や歩行での方向転換、スポーツで体の向きを変えるときに軸足の動きに大きく関わります。
坐骨神経や血管の通り道を作る筋肉。
内旋の制限に大きく作用する筋肉で、拘縮すると『短縮』『肥厚』します。
それは時に坐骨神経を圧迫することもあります。

   

内閉鎖筋


【英語】obturator internus:内部の閉鎖孔

起始 ー 閉鎖膜の内面、閉鎖孔辺縁
停止 ー 大腿骨の大転子内側面(転子窩)

【主な作用】
股関節外旋の作用が最も強い。わずかに伸展と内転方向へも作用する。

【特徴】
股関節外旋で最も大きな力を発揮する筋肉です。
立位や歩行での方向転換、スポーツで体の向きを変えるときに軸足の動きに大きく関わります。
外旋運動でゆっくりと負荷をかけていくと、梨状筋や大腿方形筋よりも早く活動します。
バレリーナはとても発達していて、平泳ぎのような足の動きでよく働きます。

 

外閉鎖筋

【英語】obturator externus:外部の閉鎖孔

起始 ー 閉鎖膜の外面、閉鎖孔辺縁
停止 ー 大腿骨の大転子の下にある深いくぼみ(転子窩)

【主な作用】
股関節外旋、内転(わずかに屈曲にも作用)

【特徴】
外旋六筋の中で最も深層にある筋肉です。下双子筋と大腿方形筋に覆われています。
立位や歩行での方向転換、スポーツで体の向きを変えるときに軸足の動きに大きく関わります。
小さい筋肉なので作用はそれほど強くありません。

 

上双子筋


【英語】superior gemellus:上双子

起始 ー 坐骨棘
停止 ー 大腿骨の大転子の内側面(転子窩)、内閉鎖筋の腱と共に停止

【主な作用】
股関節外旋(わずかに内転、伸展の作用を持つ。関節の位置によって外転作用も)

【特徴】
非常に小さい筋肉。わずかに股関節外旋に作用します。
下双子筋とほとんど同じ働き。起始は違いますが、停止はほとんど同じ位置につきます。
立位や歩行での方向転換、スポーツで体の向きを変えるときに軸足の動きに関わります。

 

 下双子筋


【英語】inferior gemellus: 下双子

起始 ー 坐骨結節
停止 ー 大腿骨の大転子の内側面(転子窩)、内閉鎖筋の腱と共に停止

【主な作用】
股関節外旋(わずかに内転、伸展の作用を持つ。関節の位置によって外転作用も)

【特徴】
非常に小さい筋肉で、わずかに股関節外旋に作用します。
立位や歩行での方向転換、スポーツで体の向きを変えるときに軸足の動きに関わります。
内閉鎖筋の下にあって、内閉鎖筋をサポート。一歩足を踏み出すときにも働きがある筋肉です。

 

大腿方形筋


【英語】quadratus femoris: 四角い大腿骨

起始 ー 坐骨結節
停止 ー 大腿骨後面の転子間稜

【主な作用】
股関節外旋(内転作用もある)

【特徴】
四角い扁平な筋肉。下双子筋の下に位置します。六つの筋肉で最も下に位置します。
内閉鎖筋と共に最も強力な外旋筋。小さいけど分厚い筋肉です。
立位や歩行での方向転換、スポーツで体の向きを変えるときに軸足の動きに関わります。
股関節外旋と共に伸展、外転でよく活動するので、主動作筋と同時収縮をして関節の安定のために働いていると考えられます。
また、歩行やランニングで足を接地してすぐに働き、衝撃の吸収と股関節内旋方向への運動制御として働きます。
主に安定と、制御のために活動する筋肉。