股関節に痛みが出てしまう人は非常に多く、特に女性に多いです。
なぜなら日本人の女性は、骨盤側にある臼蓋というくぼみが浅い人が多く、基本的には股関節がガッシリしていない傾向にあります。
さらに現代人は運動不足で筋力が弱く、支えが安定していない人が増えています。
今回は「股関節に痛みがある。不安定さがある時」
最初にすべきことを考えたいと思います。
痛みの原因や体の状況によって、運動方法を選ぶ必要があります。
痛みがあるのに無理して運動はダメ
● 急に出てきた痛みは、基本的には安静が必要です。
「動かさないことがいい!」ということもあります。
痛みがあるとき「まずはストレッチするといい」と思っている人もいますが、一概にそうとは言いきれません。
● 股関節に柔軟性があるならストレッチの必要はありません。
特に女性は関節自体がルーズで可動しすぎる場合もあり、動かしすぎで軟骨が減ってしまうこともあります。
「じゃあ筋力訓練のためにスクワットやウォーキングをしよう」と思っても、痛みがあるなら控えた方が良いこともあります。
関節の痛みは「負担がきています」というシグナルなので、痛みがあるのに無理して運動するのはダメです。
考えられる痛みの原因2つ
痛みが強くなる、または出てくる原因は二つあります。
① 股関節周囲の筋力が低下し、支えが弱くなっている(グラグラしている)
② 股関節周囲の筋肉が硬くなって、運動を妨げている(硬く狭くなっている)
筋肉や靭帯の衰えであれば、やり方次第で改善のしようがあります。(筋力低下や筋拘縮など)
痛みの原因で一番多いのは、先天的なものです。それはどうしようもありません。
でも、悪化しないように保護していくことは可能です。
先天的な原因の場合も、筋力を維持することは重要です。
最初のステップは「関節を安定させること」
基本的には関節を安定させることが大事です。
建物でいえば基礎の部分になります。地震がきても安定している建物の方が壊れにくいですよね。
関節を安定させるのはインナーマッスルです。
股関節であれば、外旋六筋と腸腰筋になります。
関節の安定にも関わり、硬くなって関節の制限になるのも、ほとんどの場合インナーマッスルです。
最初はこの部分を整えていきましょう。
インナーマッスルのトレーニングは、関節を保護しながら実施しやすいです。
大きく動かす、負荷を強くかけるトレーニングではないので、関節への負担が少なくてすみます。
関節が安定する前に大きく動かすと、関節への摩擦が強くなったり、ずれながら運動が起こります。
軟骨がすり減ってしまうリスクが高くなるので注意です。
状態別・トレーニングの目安
痛みの状態によって
「運動したらいいのか」「安静にしたらいいのか」の目安を載せますね。
参考にしてみてください!
● 痛みが急に出てきた場合
→「安静」「他の部分をトレーニング」
● 痛みの出る動きが決まっている
→「その動きは避ける」
● 股関節が柔らかい。または、なんとなくスカスカしている。グラグラしている
→「ストレッチはしない。筋肉の訓練を行う」
● 関節が硬い
→「筋力訓練を行いながらストレッチしていく」
● 慢性的になんとなく痛い
→「まずは優しい筋トレからが無難」
トレーニングの方法
運動すると関節に摩擦が起こるので、関節運動がない状態で筋力を使う方法から始めます。
最初の段階のトレーニングは「セラバンド」or「ハンドタオル」を使用します。股関節に痛みがあるとき、さらに痛めてしまうリスクを回避しましょう!
長くなりそうなので
トレーニングの仕方は次回に書きます!