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【姿勢の歪み、腰痛改善など万能な筋肉】梨状筋をストレッチするコツ

  • 2019年1月20日
  • 2019年1月23日
  • 股関節

身体調整に重要なインナーマッスル【梨状筋】

梨状筋は『身体の運動に重要な股関節』『バランスの調整や姿勢に関わる仙腸関節』にまたがる二関節筋。外旋六筋の中で唯一の二関節筋です。

身体にとって非常に重要な筋肉です!
なぜ重要なのかを見ていきましょう。

 

 股関節での梨状筋の役割

股関節は3軸の方向に動く関節。
股関節を安定させる役割をしているのが梨状筋です。
立っているときは外旋の作用があり、60度以上屈曲すると内旋の作用に切り替わります。
運動の制御機能として重要な働きをします。

 

仙腸関節での梨状筋の役割

仙骨は人体の中心にあり、バランスどりをしている骨です。
仙骨に付着する筋肉ということは、人体にとって大事な筋肉と言えます。
仙腸関節の微妙な位置関係や可動性によって、身体全体のバランスが変化します。
バランスが崩れてしまうと、
・姿勢の歪み
・背骨の硬さ
・腰痛
・肩こり
・猫背
・目の疲れ
・冷え性  
などいろいろな症状につながります。

梨状筋が拘縮すると仙腸関節の位置関係を微妙に変化させ、可動性を阻害する要因になります。
ストレッチすることで得られる恩恵も多岐に渡ります。

 

坐骨神経の解放

梨状筋は拘縮、短縮すると硬くなるだけでなく肥厚する筋肉です。
この肥厚は坐骨神経の通り道を狭くしてしまって、圧迫につながることが多いです。

坐骨神経の圧迫は、ひどくなると痺れになって知覚されますが、その手前でも神経伝達を阻害して、足の筋肉が十分に働きにくくなることもあります。

このことからも、梨状筋は普段からきちんと整えたい筋肉です。

 

 梨状筋ストレッチのコツ

梨状筋は小さな筋肉で、深層に位置しています。
起始が仙骨の内側にあるので、中心から始まると言ってもいいくらいです。


こういった深層のインナーマッスルにコンタクトするには、コツがあります。

正しい軌道で行う

梨状筋は股関節に位置する筋肉。股関節が回転することで筋肉が伸びてストレッチされます。

意外に股関節の回転が正しくできていないかもしれません。
コツは股関節だけをすることです。
他の部分は動かしません。

①足を操作するとき →  骨盤が動かない
②骨盤を前傾するとき →  腰が丸くならない
この2点を意識すると、梨状筋が効率よくストレッチされます。

正しい軌道で実践できると、思っているよりも股関節が曲がらないかもしれません。
でもそれでOKです。
梨状筋に関してはその方がストレッチされています。

梨状筋の伸びる感覚を覚える

梨状筋のストレッチした感覚は『急に止まる』です。梨状筋は硬さを感じるとすぐに止まります。
それくらい硬くなっていることが多いです。ガチっと止まって、もしかすると少し痛みがあるかもしれません。
ストレッチのイメージが『ぎゅーっと伸びる』と思っていると、少し勝手が違います。

凝り固まっている人は、『感じる』と『止まる』がほぼ同時にやってくるかもしれません。
急に止まる』と思ってゆっくりと感触を確かめながら行ってください。

急に強くやらない

ストレッチを強く行うと、伸ばしたい筋肉が硬くなってしまい逆効果。
特に深層の筋肉はデリケートです。梨状筋に関しては『嫌な感じ』がすることがあるので、余計に緊張が強くなりやすいかもしれません。

優しく、時間をかけて、伸張反射を抑えながら実践するようにします。

また、可動範囲も、止まったらそれ以上引っ張らないで少し待ちましょう
それ以上行うと、他の部分が代償するだけになってしまいます。
ガチっと止まって痛みがあれば、そこでストップ!
止まっている部分を感じるようにしましょう。待ちます。

時間をかける

ストレッチは低負荷で少し長い時間をかけることが推奨されていますが、梨状筋は特に時間をかけます。
それくらい硬い人は硬いです。
緊張がやわらいで、伸び始めるまでに時間がかかります。

ガチっと止まったらその時はもう伸びているので、しばらく待ちます。
馴染んだと思っても、もう少し待ちましょう。
目安は30秒くらい。

イメージと意識が大事 

表層の大臀筋や中臀筋と、明確に分かれていることを感じましょう。
普段よりも少し意識を集中します。
ゆっくりと、部分を感じながら。

硬い人は感覚も感じにくくなっています。
『周りの筋肉と一緒くた』になっていたり、『骨のように動かないもの』と感じている可能性があります。

 

ストレッチする方向

股関節屈曲0度(立位や仰向けで寝ている状態)
 ストレッチ ー 内旋・内転
 収縮    ー 外旋・外転

股関節60度以上屈曲位(股関節を60度以上曲げる)
 ストレッチ ー 外旋・内転
 収縮    ー 内旋・外転

股関節60度屈曲を境目にして、内外旋が入れ替わります。

 

梨状筋をストレッチする方法

 ウォーミングアップ①

①立位で坐骨を中指で抑えて、親指で大転子を抑えます。
②片方の足を軽く斜め前に出して、つま先を少し浮かせます(踵を着く)
③踵を軸にして足を回転させます。(親指で押さえている大転子がゴロゴロ回転するので、股関節の内旋、外旋がイメージしやすい。梨状筋は外旋で収縮、内旋でストレッチされる)
④左右両方行います。

④”20回くらい実践したら、踵の位置を前や横にずらして同様に行います。
*実践した後歩くと股関節が軽く感じるはずです。

 

ウォーミングアップ②

①仰向けに寝て、片方の足を60〜90度くらい持ち上げて、反対側に倒します。
②お尻のストレッチを感じて少し待ちます。(股関節内転で梨状筋はストレッチされる)
③つま先を天井方向(外旋)床方向(内旋)させて、股関節を回旋させます。
④片方20回くらい。左右両方行います。

*大転子に手を当てると股関節の動きがわかりやすいです。

 

 椅子に座って前に屈むストレッチ

①椅子に腰掛けて片足を反対側の足の上に重ねます。スネを太ももの上に置きます。(上に重ねた足は太ももがあまり外に開かない方が梨状筋がストレッチされやすい)
②腰が丸くならないように注意しながら骨盤を前傾させていきます。すぐにストップする人もいますが、それはOK。上手くできています。
③そのまま伸びているお尻の奥に意識を向けたままストレッチします。
④反対側も同様に。

*③で伸びているお尻の奥に意識を向けて、一度その部分を収縮させるように上体をわずかに起こしてから、再びストレッチする方法もあります。(収縮させた後、筋肉が弛緩する性質を利用)

 

仰向けで寝て足を持ち上げるストレッチ

①仰向けに寝て両膝を立てます。片足を反対側の足の上に重ねます。スネが横になるように太ももにかけます。
②下になっている足の、太ももの後ろ側を抱えて胸に引き寄せます。
③上にかけた足側のお尻の奥が伸びているのを感じてストレッチ。
④反対側も同様に行います。

*③で伸びているお尻の奥に意識を向けて、一度その部分を収縮させるように股関節を内旋させます。上になっている足はスネの横側で太ももに圧をかけることになります。
10秒ほど押したら再びストレッチします。

 

鳩のポーズ

①片足を後ろに、片足は前に出します。前に出した足はスネを真横に倒します。(横に倒すのがきつければ、膝を90以上曲げて調整します)
 両手は床について、上半身の重さを支えます。

②骨盤を前傾させていきます。
 上半身は前に倒れていきますが、腰が丸くなるよりも骨盤の前傾が優先です。

③お尻の奥でストレッチを感じます。

*股関節内転を深めるために、上体を真正面よりも前に出した足の方に倒します。
*前に出した足で床を押して(ヒップの収縮で床を押して)筋肉を働かせてから、再びストレッチする方法もあります。
『鳩のポーズ』は自重がかかる分、ストレッチ効果が高い運動なのでオススメですが、最初は両手で上体をしっかりと支えながら、体重が急にかかり過ぎないように調整しましょう。骨盤の前傾(軌道)を意識してください。

 

注意点

① やり過ぎない

梨状筋は安定のためにも働く筋肉です。
やみくもにストレッチをして伸ばせばいいというわけではありません。
梨状筋は仙腸関節に関わる重要な筋肉です。伸ばしすぎて仙腸関節が不安定になるのはよくありません。
効果が馴染むのを待って、少しずつ実践していきましょう。

② 少しずつ行ってバランスの変化を確かめる

特に仙骨に付着する筋肉であり、全身のバランスを調整することも期待できます。それが梨状筋ストレッチの恩恵です。すごく効果的なストレッチです。
でも身体は習慣化されたパターンに恒常性が働くので、急に変わってしまうと動きがギクシャクしたり、少しダルさを感じたりすることもあります。
3日後に重要な試合を控えているとか、そういった大事なイベントがあるときは控えた方が良いかもしれません。

③ 筋トレと並行して行う

ストレッチは可動性の向上が期待できます。反面安定性が一時的に低下する可能性があります。ストレッチと筋トレをバランスよく行いましょう。

④ 他の部分との調和を図る

全体のバランスの取り直しにつながる可能性がある梨状筋。
他の身体部位もその影響を与えることがあります。
梨状筋の運動、ストレッチに偏らず、他の部位も動かしてみてください。

 

ストレッチ後のオススメ

ストレッチの後効果を浸透させるために実施するオススメの方法もご紹介します。

仰向けで寝る(シャバアーサナ)

足の感触を感じます。軽くなっているようならその感触が広がるのを待ちます。
骨盤が緩んで、背骨が緩んで調整されます。

腸腰筋を伸ばす(ローランジ)

梨状筋の反対側にある腸腰筋を伸ばして、バランスをとります。
ローランジで足が広がりやすいかもしれません。背骨を起こす必要はありません。股関節の前後への広がりを感じます。

歩いてみる

歩いている時の足の軽さ、姿勢が微妙に変わっているかもしれません。
変化を感じて歩くことで、身体に効果が馴染みます。