股関節がどうしても柔らかくならない人のトレーニング方法
股関節がどうしても柔らかくならない人の最初のステップ。
まずは股関節を安定させることです。
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こちらの記事では「なぜ股関節内旋からはじめるのか?」を解説しています。
一度目を通してから実践をおすすめします。
今回は続きの「実践編」です。運動の仕方をご紹介します。
では早速運動してみましょう!
股関節内旋のストレッチと筋トレ方法
最初に取りかかりやすく効果的な方法です。
・股関節内旋の柔らかさ(しなやかさ)
・外旋六筋が働くようになる(安定性)
この2つを可能にする方法です。
足を組んでストレッチと筋トレ
① 仰向けになって片膝を曲げます。
曲げた方の膝に反対側の足を組みます。
② 上に組んでいる足を横に倒して(下図①)
下になっている方の足を引っ張ります「内旋」(下図②)
または、下になっている足が、上の足の重さを感じるだけでもOKです。
(ストレッチ)
お尻はなるべく浮かないようにします。
③ お尻の深部にある筋肉がわずかに伸びているのを感じて、30秒ほどキープします。
筋肉はすぐにゆるみません。時間をかけてゆっくりゆるんできます。(時間をかけることで伸張反射を抑えます)
伸びているかんじはありますか?
④ 外旋六筋が伸びている位置、内旋位で収縮
下になっている足で、上に組んでいる足をほんの少しだけ押し返します(外旋)。
できるだけ小さく動かして、ギュッと筋肉を収縮させます。
股関節を意識して外旋する。
下になっている方のヒザを外側に開こうとするのではなく「股関節を外旋させる」を意識しましょう。
股関節の筋肉が、ギュッと収縮することで運動が起こるからです。小さく押し返して、筋肉の収縮を感じるだけでも十分効果はあります。
「この程度でいいの?」と思うかもしれませんが、ギュッと筋肉が働いてるのを感じられていれば、アプローチできています。
インナーマッスルの運動のコツは、小さく(低負荷で)運動することです。
大きく動かすとアウターマッスルが働いて、インナーには届きません。
⑤ 20回ほど収縮とストレッチを繰り返します。
⑥ 反対側も同様に実施。
⑦ 下になってる足の置く位置(内転、外転、屈曲、伸展)、ヒザの角度を少しずつ変えながら、いろいろな位置で実践するとより効果的です。
股関節の骨頭は丸いので色々な方向に動きます。
どの位置でも、筋肉が柔軟で働くようになるのが理想的です。
足の重さを使ったストレッチと筋トレ
① 仰向けになって両手を広げ、上半身を安定させます。
② 片方の股関節を屈曲して床から持ち上げ、膝を伸ばしたまま反対側に倒します。
③ お尻の奥で筋肉が伸びているのを感じながら、30秒ほどキープ。足の重さを感じる程度でOK。(上げた方の足の骨盤が少し浮いても良いですが、腰のストレッチではありません。楽にできる位置を探すために骨盤を微調整しましょう)
④ 足の重さをストレッチされている外旋六筋(お尻の奥の筋肉)でほんの少し持ち上げて、再びリラックス(ストレッチ)
またはつま先と膝の向きを天井方向に回転させます。(収縮させるのは股関節の外旋六筋を意識ます)
⑤ 20回ほど収縮とストレッチを繰り返します。
⑥ 反対側も同様に実施。
⑦ 股関節の角度、骨盤の角度をわずかに変えても効き方が変わってきます。
上半身の重さを使ってストレッチ
① 片足を前に出して、膝を曲げてスネを床に着きます。お尻が少し外側へ降りるように降ろします。(スネが太ももより内側にくる)
② 骨盤を倒して、上半身を伏せます。(太ももにまっすぐ倒して楽すぎるようであれば、太ももよりも少し外側へ倒します)
③ 上半身の重さを使って、お尻の奥の筋肉をストレッチ。骨盤を前傾させることを意識します。30秒ほど気持ち良いストレッチをキープ。上半身は重いので、手で重さをコントロールします。
④ できるようであれば、太ももで床を圧して外旋六筋の収縮を感じて、その後再びストレッチします。可動範囲が広がった部分に筋収縮を練習します。
*股関節が硬い人に有効です。ルーズな人は必要ない方法です。
インナーマッスルは低負荷で筋トレする
このような運動はあまり行ったことがないかもしれません。
例えば、大きく動いてスクワットなど、ガシガシトレーニングすることだけが筋トレではありません。
硬くなったインナーマッスルを働くようにするコツは、低負荷で行うことです。しばらく働いていないので、筋肉の収縮を感じれるまで何度か行わないと感じれない方もいらっしゃいます。
最初は「これでいいのかな?きいてるのかな?」など思うかもしれませんが、じっくり行ってみてください。
コツを掴んで運動がうまくできれば、歩くときの足や腰が軽くかんじられますよ。
まとめ
股関節は人体の関節の中でも大きく、役割も重要な部分です。
よく動く関節であるためトラブルも多いです。
内旋運動に大きく関わる外旋六筋は、股関節の安定に貢献します。
内旋運動はスポーツ時の下半身の安定に関ります。
股関節の柔らかさを得るための下準備としても、とても役立つ運動です。
おそらく人によっては、この運動が股関節を目覚めさせるきっかけになるでしょう。
自宅でもストレスなくできる運動を紹介しているので、ぜひ実践してみてください。