外閉鎖筋とは
外閉鎖筋は外旋六筋の一つです。
内閉鎖筋の裏側にあって、内転の作用も持った筋肉です。
内閉鎖筋;外旋、外転
外閉鎖筋;外旋、内転
この筋肉は深部にあります。大腿方形筋や下双子筋など、他の外旋六筋を全部の除いた後にはじめて出てきます。
英語では【obturator externus muscle】
obturator=閉鎖孔
externus=外部の
という意味です。
特徴
外閉鎖筋は外旋六筋の中でも深部に位置しています。
その中でも内転の作用が一番強いと考えられています。
股関節屈曲、内転、外旋の作用を持った筋肉なので、ストレッチされるのは伸展位での外転、内旋のときです。
起始と停止
起始 ー 閉鎖膜の外面とそれを縁どる骨の辺縁(閉鎖孔辺縁)
停止 ー 大腿骨の大転子下の深いくぼみ(転子窩)
神経支配
閉鎖筋神経 ー L3,L4
働き
①股関節外旋と内転
②股関節の安定と制御、矢状面での骨盤の安定
③歩行やスポーツで体の向きを変えるときに軸足の運動で働く
外閉鎖筋の作用
股関節外旋、内転の作用
外閉鎖筋は股関節を外旋させる外旋六筋の1つで外旋作用があります。
内閉鎖筋の裏側にあって、内転の作用があります。
股関節の安定と制御
他の外旋六筋と同様に骨頭を臼蓋に引きつける作用があります。
ゆっくりと運動を始める時、骨頭を引き寄せ安定させてから運動が起こるので、初めの段階で収縮が始まります。
歩行やスポーツで体の向きを変えるときの軸足の動きに作用
方向転換で身体の向きを変える時、動きのサポートと制御として働く作用があります。
外閉鎖筋の筋力トレーニングの仕方
反対側の足の前で外旋させる運動
①まっすぐに立ちます。何かにつかまって支えにしても良いです。
②右足を左足の前に出しながらつま先を外側に向けます。(股関節外旋を意識する)
③反対側も同様に行います。
*ゆっくりと、小さい運動で十分に働きます。回数を多く実施。
*サッカーのインサイドキックの動きの方向
外閉鎖筋のストレッチ
股関節伸展ー外転ー内旋方向への運動
①まっすぐに立ちます。
②右足の股関節を伸展します。(後ろにあげる)
③少し外側に開きながらつま先は内側を向けます。
④反対側も同様に行います。
運動のコツ
運動のはじめから反応する筋肉なので、強く行う必要はありません。
内閉鎖筋と同様に運動の初期から収縮し始めるので、ピンポイントで効果的にトレーニングするには、いかに繊細にできるかがポイントです。
大きく運動するというよりも骨頭を臼蓋引き付けるようにイメージして行うようにします!
反対に急激な運動では鍛えられないばかりか、サッカーのインサイドキックの練習で損傷することもあります。最初は本当に低負荷から運動を始めるようにトレーニングすることが必要です。