等尺性収縮のトレーニング方法とポイント

等尺性収縮運動の特徴は、関節の運動を伴わないで筋収縮することです。

簡単に言うと、止まった状態での筋トレです。
(例えば空気いす)

関節の摩擦が起きにくいので、関節面を守りながら筋肉のトレーニングができるメリットがあります。軟骨が減っているなど、関節に問題がある人でも実践しやすいです。

静的な筋収縮運動は身体の安定や支持性を向上させます。姿勢を保ち、インナーマッスルのトレーニングにもなります。

 

本記事は、等尺性収縮のトレーニング例と、トレーニング時のポイントを書きます。

等尺性収縮トレーニングの例

工夫次第でいろいろなバリエーションがあります。
動的な収縮運動と合わせて行うことで、より効果的なメニューを組むこともできます。

 

● 胸の前で手を合わせて押し合う

両方の手のひらを胸の前で合わせて、息を吐きながら7秒ほど押し合います。
胸の筋肉(大胸筋)に意識を向けて、収縮していることを感じます。

手のひらの合わせる位置を上下、左右少しずつ変化させると、胸の筋肉を満遍なく鍛えることができます。

 

● 腕立て伏せ

腕立て伏せの格好で身体を降ろすとき、途中で止めます。

腕の後ろ(上腕三頭筋)や大胸筋、肩甲骨周囲の筋肉を鍛えることができます。手の幅を開いたり狭くしたりすることで、動員される筋肉や筋線維の位置を変えることができます。

肩甲骨を前へ突き出すことで前鋸筋も有効に鍛えることができます。

【応用編】
動的な収縮と組み合わせて、腕立て伏せを数回、数十回行って、筋肉が疲労した時に等尺性でキープすると効果がアップします。

 

● スクワット(空気いす)

ヒザと股関節を曲げて、足をかがめた位置でキープします。
太ももの前面、後面の筋肉、お尻の筋肉を鍛えることができます。

足を左右に開くスタンスの幅、つま先の向き、屈む深さ、スネを立てる角度などを微妙に変化させることで、下半身の筋肉を満遍なく鍛えることができます。

【応用編】
下肢の筋肉は大きいので、物足りなければ片足ずつ行うと負荷が大きくなります。

 

● 壁を押す

下半身のスタンスを決めて安定させ、手で壁を押します。
全身の筋肉を収縮させ、鍛えることができます。
姿勢はできるだけ良い姿勢を作ってから、その姿勢を崩さずに力いっぱい押すようにします。

 

等尺性収縮で運動するときのポイント

できれば意識したいポイントをご紹介します。

・息を止めない

息を止めると急激な血圧上昇が起こることもあります。運動中は息を止めず、ゆっくりと吐くようにしましょう。

 

・筋収縮時間は6〜7秒

生理学的に最大筋力を出し続けるのは7秒が限界と言われています。6〜7秒間筋収縮を保つようにすると効果的です。
最大収縮ではなくても、10秒程度保持すると効果があります。

 

・1日1回でも効果はある

筋肉痛になることはあまりないと思いますが、運動神経も活性化されるので、神経的な疲労もあります。
同一の角度、格好での等尺性収縮運動は1日1回でも良いですし、2日、3日インターバルをとっても効果はあります。

少しずつ角度や位置を変えながら実施すると、よりトレーニングには効果的です。偏った部分的な疲労にならずにトレーニングすることができます。

 

まとめ

等尺性収縮トレーニングは関節に負担をかけずにトレーニングすることができます。

静的収縮なので一見地味ですが、とても応用の効きやすい運動でもあります。
強度の高い負荷がかかるトレーニングでは鍛えられない部分にも筋肉の収縮を作りやすいです。

動的収縮と合わせて行うことで、より効果的なトレーニングメニューを組むこともできるので、実践してみてください。