体がとても硬い人はストレッチより先に「筋トレ」をしよう

体が硬い

「ストレッチしても柔らかくならない…」
「腰痛など根本的な問題が解決しない」
そういうお話をよく聞きます。

本記事は、ストレッチしても体が柔らかくならない人は、まずは筋トレをしようという記事です。

え?と思う方もいるかもしれませんが、一つの方法としておすすめです。

以前の僕は体がすごく硬くてストレッチだけでは全然柔らかくなりませんでしたが、この方法でハムストリングスを実践してから前屈ができるようになっていきました。歩き方も変わりました。

そもそも何が硬さの原因なの?

まず、体が硬いといっても『何が硬いのか』によって実践することが変わります。
「筋肉」「腱」「靭帯」「関節包」「筋膜」などなど。

今回はその中で「筋肉」にフォーカスをします。
自分の意思で動かすことができるのは「筋肉」です。

まず最初に知ってほしいのは、硬すぎる筋肉は伸びないだけでなく、おそらくも縮みもしていないということ。全然動いていないかもしれません。

 

ガチガチに硬い筋肉はインナーマッスル

多くの場合、体が硬すぎる人のガチガチの筋肉はインナーマッスルです。

(僕はこれまで、おそらく数百人のご高齢の方の体に触れてきましたが、これはほぼ100%といえるくらいインナーマッスルは硬くなっています。特に背骨の周りはガチガチ)

 

人の体の傾向は、
インナーマッスル → ガチガチ硬くなる
アウターマッスル → 弱る ペタペタ(ふにゃふにゃの質感に)

 

運動不足に加齢が加わるとその差はどんどん開いていきます。トレーニングのやり方によってもインナーマッスルは硬くなります。

逆にいえば、インナーマッスルをどうすれば使えるようになるのかが鍵といえます。

インナーマッスルは身体の深部にあるのですが、硬い人は使われないまま運動しています。ストレッチをしても筋トレしても、歩いても、スポーツをしても、です。

何らかの方法で硬い筋肉を目覚めさせていくことが必要です。

体が硬すぎる人は、インナーマッスルをうまく鍛えましょう!

 

こんなストレッチをしていませんか?

もしかすると、ストレッチをしたときにいつも同じ筋肉だけ(すでに動きのある筋肉、自分で伸びたと感じれる筋肉)しかストレッチできていないかもしれません。

硬すぎる筋肉は伸びていない可能性が大です。

1本の棒で例えてしまいましたが極端に書くとこんなイメージです。

硬い筋肉は、感覚センサーもほとんど働いていないので「伸びている伸びていない」「今こうなっている」という感覚を感じにくくなっています。

 

硬すぎる筋肉、ストレッチより先に筋トレをすすめる理由

① ストレッチしたい場所ではないところが過剰に伸びすぎてしまう

これは体を痛めてしまう原因としてすごく多いです。
硬い筋肉が伸びないことに対して、ほかの部分が過剰に伸びすぎてアンバランスになってしまうことです。
やればやるほど、どんどん差が開いてしまうかも。注意が必要です。上の図の棒のオレンジ色の部分だけがどんどん伸びます。
ストレッチより先に、運動で感覚センサーを目覚めさせます。

 

②筋肉は収縮させた後に伸びやすくなる

筋肉は収縮させた後のほうが緩む性質があります。
筋肉を働かせてからストレッチをした方が効果的です。
収縮させて感覚センサーを刺激することができて、さらにその後のストレッチの効果もアップするのでとてもいいやり方です。

 

③ 体が安定する

骨格が崩れながらストレッチすることや、過剰な伸ばしすぎは体を痛めてしまう行為です。
まずは筋肉を収縮できるようにして安定を先に作ります。(インナーマッスル )
ストレッチの効果がアップする要因として、体の支えが安定すると日常でもリラックスして動けるようになり、緊張しにくくなります。
まずは緊張をゆるめてあげるとストレッチの効果もアップです。

 

まずはこれをやってみて

とてもよく見られるのは、前屈する時に腰が丸くなっている人。

太もも裏のハムストリングスがガチガチなので、骨盤がほとんど前傾せずに腰ばかり丸くなってしまいます。やればやるほど腰に負担がきます。

僕の経験ですが前屈を後ろから強く押されて腰を痛めました。柔らかくならなかったうえにヘルニアに…。ヘルニアを治すために体のことを学ぶきっかけになりました。

それはさておきまずは、先にハムストリングスを筋トレするほうがストレッチの柔軟性につながるかもしれません。

ハムストリングスを収縮

やり方は簡単です。
壁に手をついてリラックスをして片足のヒザを曲げます。
軽く曲げると踵とお尻が近づきます。

その位置からできるだけ踵とお尻が近づくようにヒザをぐーっと曲げます。

するとハムストリングスに力が入っているのがわかるはずです。
あまり普段使えていない人はつりそうになるかもしれません。
10回〜15回くらい実践します。

その後に前屈をしてみます。

前屈が少し柔らかくなっているか、もしそうなっていなかったとしてもなんとなく違いを感じるかも。

もし全くわからなかったら歩いてみてください。少し重心が後ろの方にいっていたり、姿勢が良くなった感じがするかもしれません。

 

まとめ

適切にストレッチをするとどんな人でも柔らかくなります。どんなに硬い人でも少しずつ柔らかくしていくことは可能です。
大事なことは「適切」「時間をかける」ことです。

 

筋肉が本当に硬い人は、感じにくい(感じない)から始まって、最初はあまり効果がわからないかもしれません。まずは3日くらい続けてやってみてください。

体のことは無理なく根気よく実践する必要があります。でも一度感覚を味わうと、どんどん加速して効果を感じることができるようになってきます。

自分が想像していなかった身体の楽さ、動きやすさ、心の軽さを体感できるかもしれません。すごく価値のあることだと思います。

毎日少しずつできればいいですが、せめて3日に1回くらいは…やってみてほしいと思います。
ぜひチャレンジしてみてください。