骨折したあと関節が硬くなってしまうことはよくあります。
そんな時はちょっとしたテクニックを使って、トレーニングすることが改善への近道です。
関節の状態に問題がないのであれば、周り(筋肉や腱)が硬くなっているだけなので、適切に実践すれば体は変化します。ほとんどの場合は動かせるようになります。
今回の記事は
「関節が硬くなってしまったときの筋トレ方法と、ストレッチのコツ」をご紹介します。
「軽い筋トレで関節の安定」
「ストレッチで可動範囲を広げる」
この両方が効率よくできる運動方法です。関節の動きが良くなります。
ストレッチだけでは筋力はつかないですし、
筋トレだけでは可動範囲を広げることに向いていません。
体に負担をかけずに、段階的に進めていくことができる方法でもあるので
参考にしてみてください!
硬くなった関節を柔らかくする
軽い筋トレで関節の安定
筋肉は緊張(グッと力が入った状態)させたあとに緩むという性質があります。
緊張 → 弛緩(緩む)
これを繰り返すと可動範囲が徐々に広がるので、この性質を使って筋トレをします。
これからご紹介する方法は
関節の動きが広がりながら、そこで筋力が働くようになるので、とてもいい練習です。
それでは、ヒジを例にあげて
解説付き実践方法を書いていきます。
このテクニックはヒザや股関節、肩などにも使えます!
1. 関節の曲がるところまで曲げて、抵抗をかけ、
2. 伸ばす方向に押す。
軽く(50%くらいの力)でいいので、5秒くらい。
〜 解説 〜
ヒジがこれ以上曲がらない!という位置で、運動や日常の作業をすることはあまりないですよね。
なので、関節の曲げきれる位置では筋肉が働きにくくなっている。または、強く働きにくいです。
そこで、伸ばす方向に抵抗をかけて押すことで、筋肉を収縮(働くように)します。
最初はあまり力が入らないかもしれませんが、筋肉が働く「神経」が活性化されるので焦らず行ってください。
ストレッチで可動範囲を広げる
3. 押したあと力を抜いて、さっきとは逆で曲げる方向にストレッチをする。
軽く伸ばす程度「伸びてるな〜」で待つかんじ、伸びてるのを感じます。
少なくても10秒。30秒でも良いです。
小さい関節ほど待った方がいいです。
〜 解説 〜
筋肉は、力を入れた後にゆるめるとストレッチ効果がアップします。
力を入れた方向とは反対の方向にストレッチ。
可動範囲が広がります。
※1〜3を数回繰り返す。
広がった可動範囲の場所で
「軽い筋トレ」 → 「ストレッチ」
これを繰り返すと、
筋肉が柔らかくなるだけではなく、筋力がつきます。
筋肉がやわらかいだけでは不十分なので、ストレッチされた位置(伸びた位置)で軽い筋トレ。筋力もつけましょう!
4. 最初よりもヒジが曲がる(可動範囲が広がっている)と思います。
自力でヒジを曲げる方向に、曲げれるだけグッと力を入れます。
曲げる筋力をつけます。
一連の流れをおさらい
重要・運動のポイント
● 時間をかけること
早く良くなりたいため、焦ってすぐ結果を出したくなってしまいます。
でも、身体の変化は時間をかけて行われます。部分や組織によって変化する時間も違います。
リハビリは早く始める方が良いとされていますが、それは「使わないことによる機能低下」を少なくするためです。
がんばる = 早く良くなる、ではないので無理は禁物です。
必要以上に焦らず時間をかけて、今日よりも明日、少しだけ変化があれば良しです。
● 適切に行うこと
「適切に」はとても大事です。
負荷の強さは適切な時期があります。
適切な強度がわからなければ、無理をしないで控えながら行う方が安全です。
特に急に強くは禁物です。丁寧に実践していきましょう。
「強度を上げるのは運動に徐々に慣れてから」です。
決して無理をしないで、焦らずに適切に運動しましょう!
まとめ
関節の動きが硬くなってしまったら、実践してみてください。
「筋トレで関節の安定」
「ストレッチで可動範囲を広げる」
この両方が効率よくできます。
可動範囲いっぱいのところで、曲げる方と伸ばす方、両方の筋力訓練になります。
その間にストレッチを入れることで、可動範囲が広くなっていきます。
ストレッチだけでは筋力はつかないですし、
筋トレだけでは可動範囲を広げることに向いていません。
体に負担をかけずに、段階的に進めていくことができるのもいいところです。
無理せず焦らずに実践してみてください。
使っているテクニック
● 特異性の原理
(筋肉は実践した角度での筋力がつきます)
● ゴルジ腱器官の反射作用
(力を入れたあとに筋肉がリラックスする作用)