筋肉は大きく分けると「遅筋線維」と「速筋線維」があります。
1つの筋肉の中に、この2つの線維が混ざり合っています。
この2つが連携して、私たちは歩いたりジャンプしたり運動しています。
同じ筋繊維ですが、それぞれ特徴も鍛え方も違います。
・体を支えるために働くのが得意 … 「遅筋線維」
・重いものを持つ、早く動くのが得意 … 「速筋線維」
遅筋線維を鍛えるメリットは
・しなやかでバランスの良い体になる
・ダイエット効果(脂肪をエネルギーに利用できるようになる)
・マラソンなど長時間の運動で耐久力が上がる
・ケガをしにくくなる
このような効果を得たい方は遅筋線維をトレーニングするといいでしょう。
遅筋線維はどんな特徴の筋肉なのか?
実際にどんなトレーニングの仕方があるの?について書いていきたいと思います。
遅筋線維の特徴
姿勢を保つ、関節を支える、微妙なバランスを保つ時に働く筋肉です。
長時間活動できて、疲労しにくいのが特徴。
座っているだけでも体を支えるために働いています。
いわゆるインナーマッスル(深層筋)は、主に遅筋線維の働きによって活動する筋肉です。
全筋肉量の70〜80%が遅筋線維と言われています。
遅筋線維は姿勢を保つ、関節を支えるなど、身体のベース(土台)を安定させます。
例えばフィギュアスケート。
浅田真央さんがリンクの上で滑ってるとき、どんなポーズをとっても姿勢が崩れずにバランスを保ってスーッとなめらかに滑っていますよね。
あの状態は、ほぼ遅筋線維で動いています。
遅筋線維がしっかりと働いているから、どんなポーズでも骨格(土台)を支えることができて、バランスを保持できています。
あれほどのバランスを日常生活に求めていないと思いますが、遅筋線維がしっかり働いていると、ヨガのポーズもとれますし、ケガもしにくいです。
この筋肉は「拘縮」「短縮」「硬化」「筋緊張亢進」する傾向にあります。
つまり、硬くなりやすいです。ストレスによっても影響を受けやすいといわれています。気がつかないうちに硬くなりやすい筋肉です。
硬くなると関節の動きを妨げたり、隙間が狭くなります。
運動のパフォーマンス、しなやかさが低下します。
鍛え方
トレーニングは時間をかけてじっくりと行うようなスタイルになります。
① 軽い負荷で回数を多くトレーニングする
② 時間をかけてゆっくり運動する
③ 求心性収縮をする
④ 微細な収縮運動
⑤ ストレッチ
これらの運動で効果的に鍛えることができます。速筋線維よりも鍛えるのが難しいです。
解剖学の知識があったほうが効果的に行えると思います。意識と集中力を持続するとより効果的になります。
遅筋の主なトレーニング方法
では具体的にはどんなトレーニング方法があるのか?
- ウォーキング
- ランニング
- 太極拳
- ヨガ
スポーツをする人にとっても、鍛える価値があります。(スポーツ選手もヨガを取り入れていますよね)
まとめ
姿勢を保持する、バランスをとるのが得意な遅筋線維。
遅筋線維は筋肥大はあまりしません。
インナーマッスルを柔軟に鍛えることができれば、しなやかでバランスの良い運動パフォーマンスを獲得できます。
筋肉の質の特徴を知ると、より効果的なトレー二ングができるようになるので、
遅筋線維と速筋線維、両方の運動を取り入れて、バランスよく体を整えていきたいところです。