骨折からスポーツ復帰へ「時期別」のトレーニング

骨折時のトレーニングは時期によって変える

骨折してしまったら「早く治したい」「復帰時には良い状態にしてたい」と思いますよね。

僕は2017年に脛骨腓骨を骨折しました。
普段は作業療法士としてリハビリの仕事をしています。
骨折の体験と、仕事での経験も踏まえ、骨折した人がどのようにトレーニングしていけるのかを「時期別」に書いていきたいと思います。


骨折後は、時期によって適切なリハビリがあり、
その都度、主治医の先生、リハビリのセラピストの指示通りに練習していくことになります。

骨折した骨が急にくっつくことはありませんが、自分でできることはたくさんあります。

予後が大きく変わってくるかもしれないので、できることはしたほうがいいと思います。

ここでは骨折部分のリハビリは担当のセラピストにお任せするとして、それ以外で自分にできる、方法を2つご紹介します。

1.  骨折の回復を早くする方法
2.  骨折部分以外のトレーニング

 

骨折の回復を早くする方法

リハビリや運動は、担当のドクターとセラピストの指示をうけることを前提として、
その他に、自分でできること。

・超音波、音
・食事、サプリメント
・運動
・日光に当たる

僕が骨折した時に効果を感じたのは、意外にも食事と適切なサプリメントでした。
特にサプリメントは手軽ですし、オススメです。

ただ、入院中は痛み止めや薬を飲んでいるので、控えたほうがいいかもしれません。
(僕は看護師さんのほうからサプリメントを飲んでいるかを聞かれました)

*もし摂取するなら主治医か看護師さんに相談して下さい。

 

 

骨折部分以外のトレーニング

「手術 前」
「手術 後」
「荷重訓練が始まってから」
「歩くことが可能になったら」

このような時期に分けでご紹介します。

手術前

手術前はいわば、骨がバラバラの状態です。
骨折部分は絶対に安静です。
それ以外の場所は運動しても良いのですが、負荷をかけると「安静にしなくてはいけない骨折部」も動いてしまうかもしれません。

手術前は安静にする。または負荷をかけないで丁寧にトレーニングする。

 

この時期のトレーニグのポイント

①  足を骨折している場合は、手や腕を動かす。
  骨折部は安静にして他の部分の関節運動。

②  ゆっくりと動かす。抗重力でキープする
(インナーマッスルトレーニング)

③  力を入れて止める ↔︎ リラックスするを繰り返す(等尺性収縮)
  何かを押す、両手を押し合うような運動も可能です。

手術後早期

手術後も、最初は大きな負荷で運動することは難しいかもしれません。

そのかわり、工夫次第で今までしなかった運動方法を取り入れる機会にできます。
骨折から復帰した時パフォーマンスを向上させることだって可能です。
筋トレは、パワーのアップだけではありません。

①  低負荷でインナーマッスルを鍛える。自重トレーニング。

②  新しい運動パターンを身につけること
(今までしたことがない負荷や運動の方向)
(体のことを勉強することは非常に役立ちます)

 

パワー系が無理、ケガをしたところは安静、であれば、上の2つを意識した筋トレをしましょう。
無難です。
手術の部分は担当医、担当セラピストに相談。
(手術が順調であれば、早期から関節運動を行うはずです。拘縮予防は大事です)

 

荷重訓練が始まってから

ある程度期間が経って、骨折部が安定してきたら、運動は少しずつハードにしていけます。

特に荷重訓練が始まる頃には、筋力訓練もしやすくなるでしょう。
積極的な運動は骨の回復を促進します。骨折部は大事にしながらです。

注意することは「むくみ」です。
起きて運動するだけでなく、寝ながらできる運動もいいと思います。

※この頃には骨折部分を動かすことも慣れてきていると思います。
荷重訓練が始まると両足で立つ運動ができるようになります。(1/2以上になればスクワットだってできます)

 

歩くことが可能になったら

全荷重の許可が出て歩くことが可能になったら一気に体が変わります。
筋力も一気に着きます。
荷重刺激はとても大事なのでどんどん歩く練習をします。(転倒に注意!)

そして、ここからは左右の対称を再び取り戻すことが必要です。
ケガの部分を自然にかばう癖がついている可能性があります。

体を右左に回転させてみる、右左に側屈させてみるなど、対称的な運動を心がけてみましょう。

もちろん、筋トレやストレッチもどんどんしていきます。

 

まとめ

大雑把ですが時期別に分けてトレーニングを検証しました。
全ての人が同じ経過をたどるわけではないと思うので、自分の状況に合わせて参考にしてみてください。

大事なことは

  1. 担当の先生、セラピストの指示を守ること
  2. 自主的に取り組むこと
  3. 時期に見合ったことをすること

 

自分の状態を知るために、担当の先生、セラピスト、看護師さんに気になることは聞いて、情報を得ることが大切です。

慎重に丁寧に行いましょう。