骨折が完治してからもケアを続けよう
僕は2017年に脛骨腓骨を骨折しました。
いまは完治しているので、日常生活、スポーツも特に困ることなくできています。
骨折が完治すると、日常生活に差し支えなく過ごせるかと思います。
そのままでも全く問題なく過ごせるかもしれませんが、より状態を良くしていくため、ケアを続けていくことをお勧めします。2年後、3年後、もっと年齢を重ねた後のことを考えて。
ただ、リハビリの時の訓練や骨癒合のための積極的な取り組みではなく、気楽に気長にという心持ちで続けていくことが必要です。
これから書く記事は「治す」というよりも、
「新しく体を作り直す」という取り組みに近いかもしれません。
ケアを続けた方がいい理由
ケアを続けた方がいい理由は、体のシステムによるものです。
この3つについて書いていきます。
・瘢痕の癒着がある可能性が高いこと
・骨や筋肉を丈夫にしておきたい
・ケガや骨折は身体バランスを崩しやすい
骨折から1年〜1年半も経つと「骨折が治り一安心。もう万全です!」という方もいると思いますが、
「まだ違和感が残っているなー」という方もいるのではないでしょうか?
いずれにしても、1年も経てば骨は癒合しているはずです。(偽関節の場合もありますが)
でも、実はここからも体のケアを続けることは必要です!
大変に感じるかもしれませんが、もうしばらく骨折のケアを続けて欲しいと思います。
できれば体づくりがライフスタイルの一部にできた方がいいですし、怪我や病気をしてから健康への意識が変わる人も多いです。
僕の経験と、手術をした後の方を多くみてきた経験から、ほぼ100%の人に当てはまると思うので参考にしてみてください。
瘢痕の癒着がある可能性が高いこと
手術をした場合の瘢痕の癒着
手術は大きい傷から小さい傷までありますが、切開をします。(それは仕方ないです)
皮膚や真皮、筋膜は一度開いてしまいます。
その後くっついて傷は閉じるのですが、その時に元の構造には戻りません。
体は手術前と同じように修復して再構築はできないんです。
元々あった、筋膜線維の秩序、柔軟性、可動性は低下してしまいます。
(傷跡が硬かったり、奥がゴリゴリしていたり、厚くなったりしていると思います。)
筋膜は網目状のネットワークで、運動のパターンを記憶したり、運動が連動するための刺激を伝えています。
瘢痕の癒着や、組織の弾力の低下が多かれ少なかれあります。
運動のパターンが変化したり、連動が阻害される可能性が極めて高いんです。
骨折は「治る」ですが、筋膜は「新たに構築する」と思っていいでしょう。
ここを怠る人は非常に多いのではないかなと。
硬いままだと2年から3年、あるいはもっと時間をかけて、周りの筋膜組織を引っ張ってしまいます。
周りの筋膜を引っ張って、体の張力バランスを変えてしまうので、それが巡り巡って肩こりや腰痛、次の怪我に繋がることもあるのです。
今後は筋膜組織のケアが一番重要!
気長に時間をかけて、硬くなった組織に弾力を与えていくことが必要です。
これは自分でしないといけないケアです。
骨や筋肉を丈夫にしておきたい
大きな衝撃で骨折や怪我をしてしまうこと、それは防ぎきれません。
でも、骨や筋肉が丈夫であれば、骨折まで行かなくてよかった場合もあるかもしれません。
特に年齢を重ねていくと、代謝が落ちて骨や筋肉は弱くなっていくものです。
身体を強く保つことを、だんだん意識的にしていくことが必要になります。
筋肉には、体を動かすため、支えるための役割の他に、クッションのような体を守る役割があります。
怪我や骨折の後は筋力が落ちてしまうのですが、動くパフォーマンスを取り戻すという意味合いだけでなく、体を守るためにも鍛えておきたいところです。
その意味では、強さや柔軟性だけでなく「弾力」「質感」もよく保てたらいいです。
体の硬さを前屈だけで評価するのではなく、緩んだり硬くなったりきちんとできる質の良い筋肉で体を守れるように保つこと。怪我をしにくくなります。
怪我したあとの安静が長ければ長いほど、筋力の低下、かばい癖のようなものが残ってしまうので、きちんと継続してケアをしましょう。
ケガや骨折は身体バランスを崩しやすい
ケガの後は、体のバランスが変化する可能性があります。
変化したまま運動していると次のケガに繋がることもあります。
バランスが崩れたまま運動することは、長い目で見るとできるだけ避けたい。
ケガの部分も含めて、姿勢の左右のバランスや前後のバランス、全身のバランスを整えるようにしましょう。
『ここは動くけど、ここは動きません』というのでは、動く部分は『過剰』『過用』になって、負担がかかります。
ケガや手術の部分は、『バランスを崩すポイント』になってしまう可能性があるので注意しましょう。
全身がバランスよくしなやかに、連動して動けるようになると、部分にかかる負担が減って、全身が衝撃吸収するようになってくれます。
続きは実際のケア方法