骨折後の歩く練習に「インソール(靴の中敷)」を使って歩き方を修正
骨折や怪我の後は筋力が落ちるだけでなく、微妙に体のバランスが変わったりします。
なんとなくそんな感じがしている人は少なくないはず。
特に手術後は必ずといっていいほど筋膜のバランスが変化します。
歩くことは基本中の基本といってもいいくらい必要なリハビリだし、人の健康にとって大事です。
でも、バランスが崩れたまま歩いていると、関節への負担、腰痛、肩こりなどにつながります。
(例えばO脚でいつも歩いていたら、膝の内側に負担が来ます)
そこで考えたいのが、『歩きやすい靴を履く』ということです。
靴によって足への負担や歩きやすさは大きく違います。
まずは、ウォーキングシューズや自分にとって歩きやすい靴を探すこと。
革靴などは練習には適していません。
さらにオススメしたいのが『インソール』です。変化した姿勢、崩れてしまったバランスを修正するために骨格を調整してくれるインソール。
足元から骨格を正しい位置に調整してくれます。
インソールの良いところは「靴に入れるだけ」。あとは歩くだけ。
すごく手軽です。
今回は
「インソールってどんな効果があるの?」
「骨折後、試してみたインソール」をご紹介したいと思います。
体をきちんと正しい位置に修正しながら、筋力もバランスよく働くようにしてくれる『インソール』についてです。
インソールってどんな効果があるの?
インソールって、こーゆうやつです。
そもそもインソールってなんで入れるのか?
インソールの目的は、
- 骨格や姿勢を整えるため
- 関節や体の負担を少なくして、怪我や変形を予防するため
- 運動のパフォーマンス向上
- 筋肉がバランスよく、効率よく働くようにする
こんな感じです。
一言でいうと、骨格を整えてくれます。
「靴が大きいからスペースを埋めるため」というのは全然違います。
足の形が崩れていると、、
日本人の7割くらいの人が足の形(アーチの形状など)に、なんらかの問題があると言われています。
扁平足や外反母趾はすごく多いです。
足の形が崩れていると、体をしっかり支えることができません。
骨折するしないにかかわらず、足の形は骨格に影響しています。
もともと足のアーチが崩れていると、崩れていること自体に気づいていないかも…。崩れていることが当たり前になりすぎて、、。
そのうえに骨折すると、
・骨折で安静にしていたことによる筋力低下
・わずかな姿勢やバランスの変化
・手術による筋膜の癒着や萎縮
が、加算されてしまいます。
「人間は、足の指がないと歩けない」
「足のアーチが崩れると、その上に乗る骨格全部が崩れてしまう」
といわれています。
足元はすごく重要です。
足の筋肉のトレーニングは難しい
足のアーチの訓練をするのは根気とコツがいります。
足底の筋肉は小さくて、数もたくさんあります。バランスよく鍛えることはすごく難しいです。
でも、インソールはすごく手軽。靴に入れるだけだからです。
インソールが正しい足の動きをサポートしてくれるので、筋肉の働き方も自然に変化します。
運動やウォーキングの時はもちろんですが、骨折後のリハビリとしても効果的です。
どうせ歩く練習をするのなら、体を正しい位置に修正しながら、筋力もバランスよく歩けるようにしたいです。
それでは、どのようにインソールを試していったか、骨折体験記を振り返ってみます。
全荷重がはじまってから、歩行訓練でインソールを試す
僕は、骨折前からインソールは使っていて、その良さは体感済みでした。
最初は、登山でヒザが痛くなりやすくて使ってみたんです。
インソールを使うことでヒザの痛みがなくなったので、効果は実感していました。
さらに、靴はの中のスペースが埋まって足と靴が一体感を感じたことを覚えています。
歩き方や重心の位置も変わりました。
それからはいくつかのインソールを試してきました。
骨折後の歩く練習にも、バランスよく筋力がつくことを目的に試してみました。
試したインソール ① 「スーパーフィート」
●骨折から88日目
全荷重がはじまってすぐにインソールを試しました。
インソール:スーパーフィート
登山靴:キーンのミドルカット
↑
この組み合わせで試してみました。
登山の時に履いていた靴のセッティングそのままで、インソールを使ってみました。
足のアーチをしっかりと作って、支えが安定しているような感じがしました。
立っているだけでも姿勢がだいぶ違うように感じます。
しかし、平地で歩くことに登山靴のミドルカットがダメでした。
「足首が安定するからいいのでは?」とも思ったのですが、日常で履いてみると重たくて、底が固く、平地では歩きやすいものではありません。
(骨折して筋力が落ちると思い靴はダメです、、。)
さらにミドルカットのヘリに内くるぶしが当たります。骨折部に入れいているプレートが当たっているように感じて気になります。
これはダメ。
1時間くらい歩いたら気にならなくなったけど、しっくりきませんでした。
家に帰ってから、靴を脱ぐと足首の前側に痛みを感じました。
疲労かな?
●骨折から89日目
昨日の歩行訓練で、両足のふくらはぎが筋肉痛になっています!
「ふくらはぎが筋肉痛になるということは、歩くときに足首がうまく使えている」と、リハビリの先生に言われました。
インソールの効果があったみたいです。嬉しい!
普段使うことを忘れていた筋肉がうまくサポートされて動いていたようです。
いつもの歩き方とは違う筋肉が働いたんですね。
インソールはやっぱり効果的なようです。
試したインソール ② 「バネインソール」
●骨折から90日目
さて、今日は違うインソールと靴で実験です。
インソール:バネインソール
靴:キーンのローカットの靴
骨折した左足は、インソールの形が正直よくわかりません。
でも靴の中で足がぶれないです。そして荷重しやすいです。
支えるときにバランスが良い感じがあります。
骨折していない方の足も安定しているように感じます。
歩くときは骨折していない方の足の安定感も大事だということを感じました。
あきらかに疲労が少なくて、歩くのが楽。
インソールに少し慣れてきたのか?インソールの効果なのか?歩いても、それほど疲れたようには感じませんでした。
結果とまとめ
インソールは、足の形を整えサポートしてくれるので、骨折の歩き始めにも効果的でした。
僕の実践した感想は、
1. 「バネインソール」
万人におすすめ。
サポートがやさしい。幅があるので日本のメーカーの靴に合う。
「ローカット靴でバネインソール」の方が、足に優しい感じがしました。
「日常生活で使うなら、バネインソール」の方が使いやすそうです。
2. 「スーパーフィート」
土踏まずのアーチが高い。
矯正力がある印象。
ヒールカップもプラスチックでガッチリしている。幅が細め。
体は、いろいろな怪我や、できごと、環境などを記憶しながら変化しています。
骨折後はあきらかにそのトラブルを体が記憶しているので、
「本当はこの位置に体を乗せるのが正しいですよ」という足元の目印として、
『バネインソール』
『シーパーフィート』
インソールはおすすめです。
そして、1度購入すると靴が変わってもインソールは入れ替えて使えます。長く使えるのもいいところです。
体を大切に、楽しみながら歩く練習ができますように。。