骨折を早く治すためにしてよかったこと【超音波治療】

僕は脛骨腓骨を骨折したとき、超音波骨折治療をしました。
これは『骨折の癒合を促進する(早く骨がくっつく)』ようにする機械です!

早く回復させたいと思う人は病院に聞いてみるといいんじゃないかと思うので、今回実際に使ってみた感想をご紹介します。

僕は骨折経験のある知り合いからこのことを聞きました。
「絶対に超音波骨折治療はさせてもらった方がいいから、お願いしなさい」と言われていたので、自分からお願いして使わせてもらいました。
(先生もそう考えてくれていましたが、、、)

使用していた時期は3ヶ月くらい。リハビリを開始してすぐから、全荷重開始の時期までです。

入院中は毎日。
外来に移ってからは、週3回のリハビリで毎回実施。

結果としては、『超音波を当てていた骨折部はとてもきれいにくっつきました』

超音波治療だけをしていたわけではないので、あくまでトータルした結果ですが、骨折の癒合は順調で、予定よりも早く全荷重のリハビリを開始できました。

リスクもないですし、痛みや違和感はなくてありません。ほとんど何も感じません。
機械をつけている時間、20分間は動けないので、ただ黙っているだけ。本を読んだりして待っているだけです。簡単です。

超音波治療は、骨に対して刺激を加えられない時からはじめられる刺激治療です。簡単にできるので、ぜひ実施することをお勧めします。

 

超音波骨折治療法とは

超音波骨折治療は、骨折を早く治すための方法です。
断続的な超音波パルスを骨折部に当て、細胞を刺激する治療法です。

物理的な刺激(音圧)を与えて骨の癒合を促進する

ということです。

 

骨は、運動刺激や圧刺激など「刺激」によって強くなります。

しかし、骨折して早期は安静なので、運動で刺激を与えることができません。
その代わりとして、音波による刺激を与えて骨の回復を促します。

 

サッカーのデビットベッカム選手や、野球の松井秀喜選手が行ったことで注目を集め、最近は広く普及しているようです。
スポーツ選手はもちろん、早く治したいと望んでいる人にとってはとても良い治療法です。

実際に使わせてもらいましたが、特になんのデメリットもありませんでした。

 

超音波が骨を強くする可能性

機械的な刺激(メカニカルフォース)による圧電効果が、骨を強くする。

 

骨は、運動した時の刺激を細胞が読み取り、その刺激に対してどんどん強くなります。圧電変化量が増加して骨はどんどん強くなり、刺激がかからない方向には空間を作って、軽量化を図ります。
すごい機能ですよね。

 

反対に、宇宙飛行士は宇宙へ行っている間しばらく重力がかからないので、骨密度が減少し、地球に帰った後しばらく歩けなくなります。

帝京大学医学部整形外科、松下隆教授によると
「折れた足を松葉杖を使って地面に着かないように過ごした時よりも、少し地面に足を着けながら歩くようにした方が治りが早い。超音波のパルス状の刺激も同様のメカニカルストレスとなり、治療を早めると考えられる」
とのことでした。

「安静にしすぎるよりも、適切な時期に歩くことや運動を始めたほうが骨は強くなる。でもそれができない時は、超音波の刺激が効果的」

ということですね。

 

超音波骨折治療法のメリット5つ

超音波骨折治療はオススメです。そのメリットとは!

治療期間が短くなる

なんといっても一番のメリット。
海外の報告では超音波を使わない時に比べて、超音波を使った時の方が4割程度治療期間が短くなった臨床結果も報告されています。

 

超音波骨折治療は簡単

運動のような労力はないですし、対象になる人であれば寝たままでも実施することができます。
ただ機械をつけているだけ。すごく楽です。

 

大腿部頸部骨折などの深い部分の骨折にも効果があるとのこと

この超音波刺激は深部にも届いていることが確認されています。

大腿部頸部骨折は安静期間が長くなるので、高齢者の寝たきりの原因になることが多いのです。
超音波治療は治療期間が短くなり深部まで届くため、寝たきりになる可能性を少なくしてくれます。

また、骨折したばかりの治療だけでなく、骨折して時間が経っているような難治性骨折や糖尿病や喫煙者で骨折の治りが遅くなるような人にも有効とされています。

 

荷重による圧刺激ができないときから、物理的な刺激を与えられる

足を骨折したら最初は運動できない。非荷重からスタートになります。
超音波治療は、荷重による機械的な刺激ができない時期から、物理的に機械刺激を与えることが可能です。
ある程度期間が経って、主治医が骨の状態を確認してから荷重訓練を実施します。
そこからは
荷重の圧刺激 → 歩行練習
などで骨を強くしていきます。

 

保険が使える

2014年4月から
『四肢(手足を含む)の観血的手術を行った場合』

四肢(手足を含む)の難治性骨折に医療保険が使えるようになりました。保険が適応になっているので、超音波骨折治療法を実施している施設であれば、積極的に利用するのが良いのではないでしょうか。

 

やり方

やり方はとても簡単です。照射する部分にお医者さんがマーキングしてくれるので、皮膚の上からその部分に機材を取り付けてスイッチを2回押すだけ。

あとは20分照射して、終わるのを待つだけ。

 

① 音波が通りやすいようにジェルをつけます

 

② お医者さんにマーキングしてもらった部分へ取り付けます。
(写真はヒザ下です。脛骨腓骨が骨折)

 

 

③ 蓋をして待つだけ。

 

④ これが超音波の機械です。オレンジのボタンを2回押すだけ。簡単。

 

まとめ

リハビリを開始してすぐの時期から、全荷重開始の時期までの3ヶ月実施していました。

入院中は毎日。
外来に移ってからは、週3回のリハビリで毎回実施。

結果としては、超音波を当てていた骨折部はとてもきれいにくっつきました。

超音波治療だけをしていたわけではないので、トータルした結果ですが、骨折の癒合は順調でした。

 

3カ月と言われていた全荷重までの期間は1週間短縮。
(主治医の先生からは「遅れることはあっても前倒しすることはない」と最初に言われていたが、前倒しできました。)

僕の場合ですが、全荷重許可の許可が出た次の日から、杖を使わずに歩くことができました。
痛みもありません。

 

超音波骨折治療を教えてくれた方と、先生に感謝です。

僕はリハビリの時外来で利用していましたが、自宅にレンタルすることも可能です。
家で好きな時間に気楽に行えると思うので、レンタルもいいのではないでしょうか。

超音波治療は、荷重刺激で骨に対して刺激を加えられないときからはじめられる刺激治療であり、簡単にできる手軽さもあるので、ぜひ実施することをお勧めします。