「自宅でマイペースにヨガをしたい」
という人にむけてヨガのポーズをご紹介。
今回は【木のポーズ(ヴリクシャアーサナ)】
からだの効果:バランスが安定して姿勢がよくなる。冷え性の改善
きもちの効果;こころが落ち着いて、ストレスもしなやかに受け流せるようになる
バリエーションも載せています。やり方と手順を参考にしてみてください。
木のポーズとは
『木のポーズ』(ヴリクシャアーサナ)は、片足で立つポーズ。片足でバランスとりつつ静かに安定することを目指します。
ヴリクシャ=『木』のことで、ポーズの名前そのまんま。
『木』をイメージすると、このポーズはわかりやすいです。
【足が根】 足は大地にしっかりと根をはわせるように安定
【体は幹】 背骨、体幹はまっすぐに力強く中心を保つ
【腕が枝】 必要以上に力を入れずに、なびくこともできるくらい。空へ向かって伸ばしたり、胸の前で掌を合わせる。
昔から『地に足がつく』という言葉があります。
”気持ちや考え方がしっかりと安定していて、堅実で落ち着いている状態”を意味します。
木のポーズにぴったり。
『大地に根をはるようなバランスの安定が、きもちの安定へとつながります』
木のポーズの効果
木のポーズの効果を、【からだへの効果】【きもちへの効果】に分けて解説します。
からだへの効果
- バランスが安定して、楽に動きやすいからだになる
木のポーズは足のインナーマッスルを効率よく鍛えるポーズです。足指、足裏の筋肉でバランスをコントロールして、足裏の筋肉とふくらはぎのインナーマッスルを使います。(足首、スネを鍛えます)足全体のひきしめ効果もあります。足の安定感は、姿勢を保つための筋肉が働きやすくなります。上半身がリラックスして過剰な緊張をしないで動けるようになるので、肩こりや腰痛の軽減にもなります。 - 血行促進、冷え性の改善が期待される
足は心臓から一番遠いところ。下から血流をもどす働きをします。
足部の筋肉が刺激されるので血流が促進され全身の代謝がアップ。
筋肉は熱を作るので、冷え性にも効果的。むくみの軽減にもなります。
足が冷えやすい女性、バランススポーツをする人におすすめのポーズです。
きもちの効果
- 集中力アップ、ストレス軽減に効果的
木のポーズはバランスをとるために集中する必要があります。外への意識から自分の体の感覚に意識を集中します。
「自分の感覚に意識を向ける」「今ここにいるという感覚」は、安心安定につながる練習でもあります。気持ちが安定し、落ち着きながら集中すること。
練習を続けることで、まわりの出来事に対してしなやかに対応できるようになります。
期待される効果のまとめ
- バランス感覚向上、平衡感覚の発達
- インナーマッスルへの刺激
- ふくらはぎ や足の筋肉調整
- 冷え性
- 全身の代謝アップ
- むくみ改善
- 集中力の向上
- ストレス緩和
- 安定した気持ち
- 落ち着いて物事を考えられる
などなど
木のポーズ〜やり方
シンプルでわかりやすいポーズなのでどんな人にもおすすめです。
今回はアイアンガー・ヨガと、サティナンダ・ヨガのやり方をご紹介します。(イラスト付きで!)
やり方【アイアンガー・ヨガ】
1. タダアーサナ(山のポーズ)で立つ
足をそろえてまっすぐ立つ。
両足の親指とかかとをつける。足裏全体が床にぴったり。
体重は前後左右均等にかけ、中心に落ち着きます。
背骨を伸ばして、首をまっすぐに伸ばし、両手はふとももの側面に下げる。
2. 左足でバランスをとる
右足を、左足の内側にそわせて上げていく。(足の動きで上げていきます)
右膝は外側に向ける。
足裏を左内ももにつけてポーズをキープする。(かかとを会陰に近づけます)
3.両手は上に伸ばして、頭上で合掌する
バランスが安定したら、手を合わせて頭の上に上げる。
2〜3分ポーズをキープ。
4. タダアーサナにもどる
息を吐きながらゆっくりと足を下ろしてタダアーサナへ。
目を閉じて最初のタダアーサナと変化はないか観察。
(左右のバランス、足の感覚、呼吸の状態など、からだの声を傾聴します)
足でバランス調整がうまくできると、支えた左足のほうがしっかりと地面に安定しているように感じるはずです。
5. 反対側も同様に行う
【ポーズのポイント】
・背骨はやさしくまっすぐに伸ばす
・呼吸は深く行う
・視線は正面の一点を見るようで全体を見ている
アイアンガーヨガでは、
①手を頭の上で合わせます。
②足も自分の力でそわせて上げていきます。
③呼吸が深くおこないます。
少し難易度が高いですね!
やり方【サティナンダ・ヨガ】
サティナンダ・ヨガでは、エカ・パダ・プラナマアサナ(片足でおこなう祈りのポーズ)といいます。
エカ『1』、パーダ『足』、プラナマアサナ『胸のチャクラとつながる。
自分を愛するとか、解放する。生命に感謝するというポーズ』
1. タダアーサナ(山のポーズ)で立つ
足をそろえてまっすぐに立つ。
腕は身体の横におろして準備。目の高さくらいの一点に焦点をあてます。
2. 左足でバランスをとる
右足を曲げて、足首をつかんで足裏を左足ふとももの内側につける。かかとを会陰に近づけます。
右膝は外側に向けます。
左足でバランスをとります。
3. 両手を胸の前で合わせる
足のバランスが安定したら、手を胸の前で合わせます。
4. タダアーサナにもどる
息を吐きながらゆっくりと足を下ろしてタダアーサナへ。
目を閉じて最初のタダアーサナと変化はないか観察。
(左右のバランス、緊張が緩んだ感覚、呼吸の状態など、からだの声を傾聴します)
5. 反対側も同様に行う
【ポーズのポイント】
・ポーズは最大2分までにします。
・上半身、両腕はリラックス
・呼吸はやわらかくゆっくり
・視点は正面を見ているようで全体を見ている
・胸のチャクラ、または眉間のチャクラに意識を向けます
【バリエーション】
胸の前で手を合わせてポーズが完成したら、息を吸いながら胸の前で合わせた手を頭の上に持ち上げます。
少しの間息を止めて、吐きながら胸の前に戻します。
サティナンダ・ヨガは、
①足首を手でつかんで持ち上げていく
②手は胸の前で合わせます
③呼吸はやわらかく自然な呼吸
ポーズの難易度はアイアンガーヨガよりも低め。そのぶん意識を深くチャクラに集中するようですね。
エネルギーを感じてみよう
ポーズが慣れて安定したら、エネルギー(プラーナ)をイメージしてみましょう。
中心軸に集中し、中心が静かに安定する感覚を感じてみましょう。
1. 地球の中心からプラーナを呼吸と共に吸い上げます。足裏から背骨をとおって上昇して、吐く息を頭のてっぺんから空へと広げます。
2. 中心にとどまりながら、まわりの空間にも意識を広げてみます。
とても気持ちよく心が穏やかになりますよ。
注意点は2つ
このポーズで注意することを2つ。
- 転倒には注意する
足を高く上げる、手を高く上げるほどバランスは難しくなります。上半身がぐらつくようなら足の位置、手の位置は低く設定しましょう。壁に手をつくなどしてもいいです。 - 骨盤は平衡を保ちます。
支えている足の方の骨盤が横にでることが多いです。構造へ負担をかける形になります。
姿勢はあまり崩れないように、最初は程よい緊張を保ってポーズをとります。
「木のポーズをもっと安定させたい」「バランス能力を鍛えたい」という方はこちらの記事も参考にしてください→【YOGA】バランス能力を上げるコツ〜木のポーズがふらつく・できないときの練習