転倒しないために知ってほしい【松葉杖で絶対にしてはいけないこと】

松葉杖でも転倒する可能性がある

骨折だけではありませんが、怪我や病気で一番気をつけなくてはいけないこと。
それは、転倒することです。

リハビリのお仕事をしているので、すごく恥ずかしいのですが、僕は脛骨腓骨を骨折中に2回転倒してしまいました。
無鉄砲な性格が一番の怪我の元かも。油断をしていたんですね…。

転倒は大きな怪我につながる可能性があります。絶対に避けてほしい。

松葉杖を使ってみて気づいたのですが、絶対にやってほしくないことがあります。

今回は、『これは絶対にやっちゃダメっ!』ということを、体験と共に書きます。
また、転ばないために『使えるアイテム』もご紹介します。

 

僕が転倒したのは傾斜のある場所だった

松葉杖で転倒した場所は、
① 階段
② 坂道

この2カ所です。

どちらも非常に危ない場所なので注意しなくてはいけないです。

この2カ所で共通点がありました。
それは、傾斜がある場所』ということ。

傾斜のある場所は転倒の危険が高いし、転倒したとき大きな怪我につながりやすい場所でもあります。

さらに2回の転倒状況をふりかえってみると、共通点がありました。
『方向転換をしたとき』です!

 

絶対ダメ!!
『松葉杖で、傾斜のある場所での方向転換』!!

付き添う側の人も気をつけてあげてください。

 

こんなふうに気をつけて!(僕の転倒体験から)

まずは僕の転倒した経験をシェアします。

階段での転倒

階段の途中、松葉杖での方向転換は無理

 

面倒ですが、上りきるか下りきるかしてから回転しましょう!

1度目は退院して3日目くらいでした。
外出しようとして階段を降りているときに、忘れ物を思い出して、階段の途中で方向転換を試みました。

真横を向いた時に、片方の杖は高い位置にあるし、反対の杖は低い位置になってしまって、バランスを崩しました。
とっさに骨折した足が出てしまって、『ヤバイ』と思って引っ込めたのですが少し遅く、、、骨折した足を床に着いてしまいました。

引っ込めなかったら再骨折もありえたかも、、。やばかった、、。

たまたま、あと1段のところで転倒したので、転げ落ちることはなかったのでセーフ。
大怪我につながる可能性もある、本当に気をつけなくてはいけない場所です。

妻がすぐに駆けつけて助けてくれましたが、骨折した部分がすごく痛くてしばらく重い痛みが続きました。
本当にびっくりしたし、骨折部分が心配でしたね。
なにより転んでしまったことがショックで、少し落ち込みました。

坂道での転倒

傾斜のある場所での方向転換もリスク高い。絶対にやめましょう!

 

上り下りは簡単なので、そのままの感覚で方向転換してしまいがちです。坂道も階段同様傾斜があります。平地に行ってから方向転換しましょう。

松葉杖で坂道をくだっているときに方向転換をしようとしました。振り向いたくらいのタイミングで転びました。
慣れてくると、まっすぐ上り下りしているときは気軽なので気づきません。
でも、横を向くと急に傾斜になるので対応できなくなります。気づいたときには遅い、、。

 

松葉杖で転倒する理由

2回転倒してみて気づいたのですが、松葉杖では絶対に対応できないシュチュエーションがあります。
物理的に無理なんですね。

それは、傾斜のある場所で横を向くことです!
これは絵で説明しますね。

まず、平地では、左右の松葉杖が脇のところで平行になるので、安定しています。
上り坂でも下り坂でも左右は平行なのでわりと安定して歩けます。
しいていうなら、上り坂や下り坂では平地よりも小股で歩く意識をもつと不安定になることはないと思います。

階段で横をむくと、松葉杖の高さに左右差がすごくつきます。片方の脇が高く、片方が低い。
これは必ずバランスを崩します。
絶対にしないでください。


坂道でも同様です。片方の脇が上がって片方が下がります。
上り下りはあんがい楽にできるので、その感覚で油断しやすいです。横をむいたとき急にバランスがとれなくなるので注意!
傾斜にもよりますが、おそらく想像よりもバランスを崩しやすいので気をつけてください。
やらないほうが無難です。

普通のT字杖だと肘を伸ばしたり曲げたりで対応できるのでこの問題は起きないのですが、松葉杖特有の弱点になります。

 

冬は滑るのでピックをつけて!

その他にもしも転んでしまう可能性があるとしたら、冬道で杖が滑ってしまうことでしょうか。

雪が降るような地域では、杖の先に『ピック』というスパイクのような金具をつけます。
室内では邪魔になってしまうのですが、外出では必要なので取り付けてください。
可動式なので、室内では折りたたむことができるので、着けながら室内も大丈夫です。

オススメは1本のアイスピッグです。
雪がつきにくくて、しっかりと雪面に刺さってくれるので安心できます。

 

慣れたころに油断をしてしまう でも傾斜で方向転換はダメ

これはリハビリあるあるだと思うのですが、「少し良くなったなー」という時期に転びます。

実は練習をしはじめた時よりも、少し慣れてきて「最初よりも歩けるようになってきたな」という頃のほうが転倒する割合が多いです。油断しないようにくぎをさす必要があります。
これは人間の性なのか、言ってる自分が転んでるんだから笑ってしまいます。(怪我をしてしまったら笑っていられません、、)

松葉杖で慣れてくると直進はスイスイ進めるようになります。
ここで油断がうまれます。
ついつい傾斜のある場所で横むきになることがあるかも。慣れても傾斜のあるところでは横向きにならないようしましょう。

僕はなんとか怪我なく終わりました。
でも本当に気をつけてほしい。
特に階段で転ぶと大きな事故に繋がりかねません。危険です。(僕はたまたま下があと一段のところだったので助かりました)

骨折中は、『無理をして怪我をするくらいならやるな!』ですね!
丁寧に行動しましょう。