僕は、脛骨腓骨を骨折した経験があります。
シーネで足を固定して過ごさなくてはいけない方に
「これはいい!」と思えた包帯の巻き方をご紹介します。
シーネ固定のとき快適に過ごすには、まず第一に包帯の巻き方が重要でした。
ぜひ参考にしてみてください。
シーネとは
シーネとは副木や添え木とも言われます。患部や骨折部を固定する役割をします。
骨折した部位に当てて、弾性包帯やテープで固定します。
シーネのメリット
1. 巻き直し、取り外しが可能
(弾性包帯で巻いて固定するため)
骨折の多くは腫れやむくみを伴います。状況に応じて巻き直しすることで、圧迫の強さを調整できるメリットがあります。
ギブス固定だと形が決まってしまうので、腫れてる状態だと圧迫になるかもしれません。
循環が悪くなり組織に栄養がいかなくなったり、神経が圧迫されると末梢神経障害を起こす可能性があります。
シーネ固定はそのリスクを減らすことができます。
2. 皮膚を観察できる
取り外しができるので、むれにくく、水虫や褥瘡になりにくいです。
皮膚トラブルもなりにくいですし、観察しやすいので何かトラブルがあっても見つけやすいです。
3. 清潔に保ちやすい。入浴も楽。
取り外しができるので、手術部や傷口が濡れないようにテープを貼るなどすれば、入浴し、身体を洗うことができます。
また包帯やシーネを覆っている生地も洗濯することができます。
4. 軽い
石膏やグラスファイバー、アルミニウムなどでできた細長い板を添えるので、面積が小さく、素材自体も軽いです。
5. 寝やすい
固定はしていますが、軽くて、包帯の巻き方によっては圧迫感も少なく、ギブス固定よりも寝るのは楽だと思います。
シーネのデメリット
ギブス固定は
患部を完全に覆って外せないので、痒くなったり、臭いが気になったり、むれたりしますが、外部からの刺激に強いのがいいところです。
シーネ固定は
完全には覆ってない。添えて、包帯で巻いているので、固定力はギブス固定に敵いません。
外的な刺激からもギブス固定より弱いです。
転んだり、ぶつけたりするのは注意が必要です。
包帯の巻き方は人それぞれだった
脛骨腓骨骨折し、僕の場合4日間、踵に金属の棒を入れて牽引されていました。
4日後プレート固定術(内固定)をして、その後はシーネで固定(外固定)して過ごす日々。
入浴、リハビリの度に、シーネを付けたり外したり。
夜寝る時はシーネは付けたまま就寝します。
朝はむくみが引けてシーネの固定がゆるくなります。
夕方はむくんで、包帯の圧迫がきつくなりました。
看護士さん、リハビリの先生、たくさんの方に巻いてもらったのですが、みんな巻き方や、巻いた時のキツさが違うんですね。
シーネの巻き方が緩いとグラグラして安定しないので、固定の役割果たしてる?と思うし、きつく巻いてもらうと、苦しくて巻き直しをしてもらいました。
看護師さんはお仕事があるので、巻き直しのお願いをするのが心苦しかったです。
シーネの巻き方を教えてもらってからは、自分で調整するようになりました。
自分で巻いても、きつくてやり直しすることも。
付けたり外したりできるメリットは大きいのですが、頻度は多く、巻き直しするのは結構面倒でした。
シーネは軽くて取り外しができ、ギプスよりも便利だと思います。
しかし、包帯の巻き方によって固定力が変わります。
包帯の巻き方によっては、固定される安心感はあるけど圧迫の苦しさにもなる…。
苦しくはないけど固定がゆるくて中で足が遊んでしまう…など、いろいろです。
試した中で一番安定!シーネを固定する包帯の巻き方
何かいい方法はないかと包帯の巻き方を試行錯誤しました。僕が一番気に入った、これがベスト!という巻き方を見つけることができたんです。それは
シーネの中で足が遊ばず、
なるべく巻き直ししなくてもいい」
快適に過ごせていました!
シーネ固定で包帯の巻き方に悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。
それでは始めます。
① つま先側から内側に向かってスタート
② ひと巻きします
③ ふた巻きします。
④ ふた巻きめの終わりは外くるぶし側の踵を通して、アキレス腱の後ろ側へ回します。
⑤ 内くるぶしの上へ出てきます。
⑥ スネにひと巻きします
⑦ スネにひと巻きしたら、クロスして外くるぶしを覆うように巻きます。
⑧ 踵全体を覆うように巻きます。
⑨ 内くるぶしを覆うように巻いて、足首の前側でクロスします。
クロスした部分は足の甲の凹凸に合わせて三角を作ります。
⑩ 後は上までぐるぐる巻いて行きます。
上まで巻いてテープで止めたら完成です。
僕が試した巻き方では、この巻き方が一番安定して苦しくありませんでした。
人それぞれ、足の形やむくみ方の違いはあると思いますが、是非一度お試しください。
シーネを巻く時のポイント
つま先を出したら、むれにくくて水虫になりにくいと思います。
シーネでの入浴
入院中は、シーネを付けたまま入浴しました。
看護師さんがシーネをビニールで覆ってくれて、それを簡単なベルトで骨折部に巻き付けて入浴していました。
浴室のシャワーチェアーに腰をかけてから、そのままシャワーで流したり、取り外して身体を洗ってから取り付けていました。
ただ、取り外した時は足をさらけ出すことになるので、ぶつけたり、足を着いたり、外から力がかかることには注意が必要です。
入浴のとき巻いた簡単なベルトはこんな感じでした→
シーネ固定時に寝苦しさを解消するには
寝る時に関して言えば
・ 掛け布団の重さで、つま先が外側に開く圧がかかることが不快
・マットレスの硬さによっては、足の置き場が安定しない
> 骨折後に実感【マットレスの重要性】腰痛や体の痛み対策にも
ぐっすりと寝て、体を疲れさせないことも重要です。
是非、合わせてご検討ください。
少しでも快適に過ごせますように!