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股関節に痛みがある女性の最初のトレーニング【関節を安定させること】

女性に多い股関節の痛み

股関節で悩んでいる人はとても多いです。
男性なら硬さかもしれないですし、女性なら痛みや不安定さを感じているかもしれません。
今回は股関節に痛みがある、不安定さがある時、最初にすべきことを考えてみたいと思います。

股関節はよく動く関節です。
いろいろな方向に動かすことができます。
歩く、立つなど日常生活で常に使われるので、動く頻度も多いです。

そして、自分の体重を支えるという役割も果たしていて、片足立ちでは体重の2〜3倍、歩くときは着地の衝撃も考慮すると体重の8〜10倍の力が加わるそうです。

『動くこと』と『支えること』を両立させていて、酷使されやすい関節でもあります。

股関節に痛みが出てしまう人は非常に多くて、特に女性に多いです。

日本人の女性は、骨盤側にある臼蓋というくぼみが浅い人が多く、基本的には股関節ががっしりとしていない傾向にあります。
関節を支える靭帯も男性より強固ではありません。
さらに現代人は運動不足で、筋力が弱くて、支えが安定していないという人が増えています。

 

痛みがあるときは『運動?』『ストレッチ?』

痛みがあるとき、『まずはストレッチするといい』と思っている人もいますが、一概にそうとは言いきれません。
特に女性は関節自体がルーズで可動しすぎる場合もあって、動かしすぎで軟骨が減ってしまうこともあります。
股関節に柔軟性があるならストレッチの必要はありません。

じゃあ『筋力訓練のために、スクワットやウォーキングをしよう』と思っても、痛みがあるなら、控えた方が良いこともあります。
関節の痛みは『負担がきています』というシグナルなので、痛みがありながら無理して運動するのはダメです。

痛みの原因や自分の体の状況によって、運動方法を選ぶ必要があるんです。

急に出てきた痛みは、基本的には安静が必要です。
『動かさないことがいい!』ということもあります。

 

痛みの原因は?

痛みが強くなる、または出てくる原因は二つあります。

股関節周囲の筋力が低下し、支えが弱くなっている(グラグラしている)
股関節周囲の筋肉が硬くなって、運動を妨げている(硬く狭くなっている)

筋肉や靭帯の衰えであれば、やり方次第で改善のしようがあります。(筋力低下や筋拘縮など)

痛みの原因で一番多いのは、先天的なものです。
それはどうしようもありません。
でも、悪化しないように保護していくことは可能です。
先天的な原因の場合も、筋力を維持することは重要です。

 

股関節に痛みがある時のトレーニング

基本的には関節を安定させることが大事。特に最初のステップは安定させることが優先です
建物で言えば基礎の部分になります。地震がきても安定している建物の方が壊れにくいですよね。

関節を安定させるのはインナーマッスル
股関節であればが外旋六筋と腸腰筋になります。
関節の安定にも関わりますが、硬くなって関節の制限になるのもほとんどの場合インナーマッスルです。
最初はこの部分を整えていきましょう。

インナーマッスルのトレーニングは、関節を保護しながら実施しやすいです
大きく動かすとか、負荷を強くかける必要はないので、関節への負担が少なくてすみます。

関節が安定する前に大きく動かすと、関節への摩擦が強くなったり、ずれながら運動が起こります。
軟骨がすり減ってしまうリスクが高くなるので注意。

 

トレーニングの目安

痛みの状態によって、運動したらいいのか、安静にしたらいいのかの目安を載せますね。
参考にしてください!

①痛みが急に出てきた場合 →『安静』『他の部分をトレーニング』
②痛みの出る動きが決まっている →『その動きは避ける』
③股関節が柔らかい。または、なんとなくスカスカしている。グラグラしている
→『ストレッチはしない。筋肉の訓練を行う』
④関節が硬い →『筋力訓練を行いながらストレッチしていく』
⑤慢性的になんとなく痛い →『まずは優しい筋トレからが無難』

 

トレーニングの方法

最初の段階でトレーニングは『セラバンド』or『ハンドタオル』を使用します。

運動すると関節に摩擦が起こるので、関節運動がない状態で筋力を使う方法から始めます。
股関節に痛みがあるとき、さらに痛めてしまうリスクを回避しましょう。

 

関節を動かさない筋トレ(外旋六筋)

最初は等尺性収縮運動という筋肉を収縮させる練習から始めます。
関節は止めたままで、外から力をかけて、その力に負けないように静止します。
すると、筋肉は伸び縮みしないし、関節も動きはしないのですが、力に対抗するために筋肉が働きます。
これは一番リスクの少ない運動です。
いろいろな関節位置で実践して、どの角度でも力が働くように練習します。
インナーマッスルを鍛えたいので、力加減もほんのわずかで実践。その代わり少し時間を長めに行いましょう。

【やり方】
①片足の膝を立てて、太ももの外側にセラバンド orハンドタオルをかけます。反対の手で床に押さえて固定します。
②セラバンド を軽く太ももの横で押して、30秒ほどキープします。
③反対側も同様に行います。

④膝を内側に傾けて実施、外側に傾けて実施。
⑤足の置く位置を外側、内側にずらして行います。(太ももの上に上げてもOKです)
⑥足の置く位置をお尻の方にずらしたり、遠い位置に置いたりして、股関節の角度をさまざまにずらして行います(痛みのない角度で)

【ポイント】
◯ゆっくりと行うこと。
◯筋肉が働いている部分に意識を向けることです。

 

緊張と弛緩でストレッチ(外旋六筋)

インナーマッスルである外旋六筋が働き始めると、関節の安定が得られてきて、アライメントという関節の位置関係も変化しているかもしれません。人によっては姿勢も整ってきます。
等尺性収縮で実践した後は、少しずつ動いていきます。筋肉を収縮と弛緩でポンプします。
コツは、ほんのわずかな収縮と弛緩を繰り返します。そして、①と同様に位置を変えながら行って、いろいろな関節の角度で筋肉が働くように練習しましょう。
収縮した後に弛緩させることで、柔らかくてよく伸びる、質の良い筋肉にしていくための運動です。
力の加減はほんのわずかです。
力が入る感覚と、それを緩める感覚を感じながら実践します。(意識性の原理)

【やり方】
セッティングは上の方法と同様。

①片足の膝を立てて、太ももの外側にセラバンド orハンドタオルをかけます。反対の手で床に押さえて固定します。
②セラバンド を軽く太ももの横で押して外旋六筋の筋肉を収縮します。
③リラックスしてセラバンド の伸縮力に任せて引っ張られて外旋六筋をストレッチ。
④  ②と③を30〜50回繰り返します。
⑤反対側も同様に行います。

⑥足の置く位置を外側、内側にずらして行います。
⑦足の置く位置をお尻の方にずらしたり、遠い位置に置いたりして、股関節の角度をさまざまにずらして行います(痛みのない角度で)

 

レッグレイズ(腸腰筋)

外旋六筋は股関節の後ろ側にあるインナーマッスルです。
この運動の腸腰筋は股関節の前側にあるインナーマッスル。

①肘か手を床に着いて状態を支える。
(できれば上半身は壁に預けてできるだけリラックスします)
②両足を軽く上に持ち上げる。下ろす。を繰り返す。(膝は伸ばしたまま実施)

ほんのわずかに収縮がわかればOKです。
腸腰筋は股関節の前側ですが、体でいえば中心か、やや後ろ側にあるので、身体の中で意識しましょう!

 

痛みがあって動かせない時に行うトレーニング

痛みがあって運動がどうしてもできない時は無理をして股関節を動かしません。股関節は安静にさせます。
その時は、股関節の負担が減るように他の部分をしっかりと整えてあげることが有効です。

姿勢が整えば日常生活で股関節の負担を減らすこともできます。
特に他の部位のインナーマッスルをトレーニングすることが有効です!

 

まとめと実践のコツ

股関節は安定させるためには、ゆっくりと時間をかけて行うことが大事です。
結果を急がずに、丁寧に実践するのがコツです。
自分でイメージするよりもさらに小さな力の使い方で実践するようにしてみてください。
トレーニングの最初のステップは、インナーマッスルが働く感覚を身につけることです。
うまく実践できれば、運動後歩くのがとても楽に感じるはずです。

終わった後、
①歩くのが楽になっている
②仰向けになると、実践した方の足が床にトシっと沈んでいるように感じる
効果的にできたかどうかの目安です。

股関節を安定させることは骨格全体を整えることにもなります。
よりバランスのとれた、楽な姿勢を作ることにもつながります。
楽に楽しんで実践してみてください。